とぅん

この森で、天使はバスを降りたのとぅんのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

小さな町に暮らす人々のヒューマンドラマ。

5年の刑期を終えて、縁もゆかりもない小さな町ギレアドに流れ着いたパーシーが、町のダイナーである「スピットファイアー・グリル」で働くうちに、ダイナーの主人であるハナや彼女の親戚のシャルビーと交流を重ねていく。
もう店を畳もうとしているハナに対して、刑務所で聞いた全国から買い手を募集するやり方を提案したことで、町の人々の思惑を巻き込んだ騒動に発展していく。

町中に金を盗んだ嫌疑をかけられたジョニーBを守るために、川の激流に突っ込んだパーシーだったけど、最後はなんだかんだで生きてるのかと思ったら本当に死んでしまったのが結構衝撃だった。
しかもその後に、彼女の死の原因を作ったシェルビーの夫の罪の告白の微妙さと言ったらもう言葉を失うわ。

何となく手に取りたくなる邦題とジェケットをつけたのがなかなかに上手くいってると思った。このタイトルは気になるもんね。

前科者だったパーシーが、シャルビーに語る義父を殺めた過去もとにかく辛い。
重たいドラマではあるけど、彼女がいたからこそ繋がっていくラストはどこか綺麗な余韻を残す。何とも不思議な作品だった。
とぅん

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