つるつるの壺

イディオッツのつるつるの壺のネタバレレビュー・内容・結末

イディオッツ(1998年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

障碍者のフリをして健常者の欺瞞を暴くという彼らの活動や思想は部外者を対象として行う時のみ有効で、それを自身の生活の場に持ち込めるかとなると、途端に誰もやらなくなる。他者の生活や常識を脅かすのは構わないが、自分のそれは守りたいという姿勢は他の健常者たちと変わりはない。でっちあげの思想で自身を正当化しているあたり、彼らの方が欺瞞に満ちている。彼らはここではないどこか、自分ではない誰かを求めて活動し、自身が抱えるルサンチマンを障碍者になることによって社会にぶつけているように見える。