三大 "僕が1番好きな監督" の内の1人、ラース・フォン・トリアー監督の名作。
10/10(土)の銀幕フェスティバルでカルト映画特集が行われるため、ワクワクしながら久々2回目の鑑賞❗️
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"旧石器時代、'愚者(idiots)'は皆死んだ。今は違う。愚者が時代をリードしてる。いわば未来人。愚者であることは誇りだ。"
"ここにいると幸せ。幸せになる権利はないのに…"
【STORY】
コミュニケーションが取れない障害者のフリをして食い逃げをするなど、奇行を繰り返す集団。
彼らは "誰の中にでも眠る愚者" を抑えずに生きることに誇りを持ち、楽しんでいた。
【一言まとめ】
●理性的に生きるのは幸せか?
●狂気と自由のドキュメンタリー的作品
●アドリブ多めの演技がリアルな空気を生む
【感想】
理性的に、本能や狂気を抑えて生きる事は、生物として生まれた存在として本当に幸せか??
生まれ持ったものを抑制し、"普通" のフリをして生きる事に、何の価値が??
そんな、肯定はできずとも誰も否定できない爆弾のような問いをトリアー監督が投げつけてきます。
DOGMA(教義)を遵守した手持ちカメラによる撮影やアドリブ多めの演技はドキュメンタリーのような現実味を生み、演じているというより、どこかにある "現実" を見せられているような感覚に陥ります。
何ものからも解放された自由と狂気の世界に、一切魅せられない人がいるでしょうか?
それでも私達は、中々あんな風には生きられません。そんな私達がこういった作品を借りて狂気や自由を味わった気分になっていることすら、この作品は嘲笑ってくるのかもしれませんね。
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観た回数:2回
直近の鑑賞:レンタルDVD(20.10.06)