ASHITAKAAkino

レディ・イン・ザ・ウォーターのASHITAKAAkinoのネタバレレビュー・内容・結末

1.9

このレビューはネタバレを含みます


2023年映画52本目

ストーリーがもたらすストーリー。
『Knock at the Cabin』の前に何かシャマラン作品をと思い、まだ観てなかった本作を鑑賞。評判が良くないのは知っていたのですが、確かにこれは面白くない。作家自身、SFやファンタジーとの相性が悪いのだろうと思わざるをえないでき。99年の『The Sixth Sense』がキャリアのピークで、そこから徐々に下降していった作家という印象。しかし、最近はウェルメイドなホラースリラーを撮っているイメージ。Apple TVでテレビシリーズを作っており、そちらもホラーの趣き。
物分かりの良い従順な登場人物たちにカタルシスを感じることもなく、ただ仰々しい劇伴が鬱陶しく感じられました。越してきた物書き(評論家?)に映画の定型を語らせ、積年の恨みを晴らすかの如くクリーチャーに襲わせる。
「優しさ」「思いやり」「親切」のようなものを作品に内包させたかったものと想像するが、その真逆の悪や人の愚かさの対比がないぶん、ストーリーの起伏は驚くほどない。若い頃のブライス・ダラス・ハワードやジョフリー・ライトが出ていて、おっ、となるも、最良の使い方をしているとは言い難い。スピルバーグとヒッチコックみはありましたが、自己批判のなさとストーリーに対する幻想を最後まで貫いた00年代の失敗作という評価。
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