世界のタナカ

暗殺の森の世界のタナカのレビュー・感想・評価

暗殺の森(1970年製作の映画)
4.7
「うわっ!」と思わず声をあげてしまうショットの連なり! カメラの動きから光の使い方まで、画面設計におけるすべてのレヴェルが尋常ではない。この手の(いわゆる絵画的な)映画でこれほど繋ぎがスムーズなのは、あまり記憶にないと思う。「映画的豊かさ」とはこういうことか! エウレカ! というかんじである。


といってもまあ、話はよくわかんないんだけど。「人生はダンスなんだよ」とはベックの言葉だが、ファシズムがそれをできなくするということでしょうか。国家のために人生を手放した男は、窓越し、そしてカーテン越しにただダンスを見つめるだけなのだ。ベックはほんとうに正しいですね。
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