しゅん

アンナ・マグダレーナ・バッハの日記のしゅんのレビュー・感想・評価

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やば。ある意味ここまでわかりやすいストローブ=ユイレは観たことがない。

冒頭のバッハ(グスタフ・レオンハルト)の背中。ブランデンブルク協奏曲第5番のチェンバロ速弾きの指先から、カメラが引いてオーケストラが入るこむ流れは圧巻。しかし、本当に凄いのはここからで、たまにセリフ演技と海岸や木々の風景が入ることを除けば、あとは延々と原典資料の撮影と演奏のワンカット長回しばかり。すごいドキドキするし、すごい退屈だし、すごく眠くなるし、すごく覚醒する。演奏は素晴らしいのだが、そこから何かが浮かび上がるまでずっと待ち続けるあの感じ。初めての感触。

2023.11.07 二回目
アテネフランセ文化センター

こちらのバッハの知識が多くなったからか、前観た時より音楽を聴くのが楽しかった。古楽復興の揺れなき演奏はゲーム音楽に似ている。
因果性を持たない物語としての生涯。子供が多すぎて誰かわからん。
しゅん

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