Mrsフロイ

誘拐報道のMrsフロイのレビュー・感想・評価

誘拐報道(1982年製作の映画)
3.4
読売新聞大阪本社社会部のドキュメンタリーが原作。
1980年兵庫県宝塚市の児童誘拐事件が題材。
警察と新聞社の誘拐報道を巡る報道協定の実際を描く側面と、犯人を取り巻く家庭や人間関係の心情の両面に迫る。

報道の真中に新聞があった時代、貧しさが誘引の犯罪とのかみ合わせがもう一歩。
誘拐犯の脅迫電話は公衆電話から、10円玉が無くなると切れてしまう。
新聞記者の連絡はポケットベルで呼び出し。
今は聞くことの無くなった電話の切れたツーツー音の空しさ、ポケットベルのピーピー音の忙しなさ…
それらの音が事件をリアルに描く。

実名で登場の読売新聞社の30周年記念として制作された本作に、警察との報道協定とスクープとのギリギリの攻防を期待するのは無理があったのか、残念。

それにしてもショーケン(萩原健一)の犯人が恐ろしく魅力的!?
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