四郎兼定

ダンサー・イン・ザ・ダークの四郎兼定のレビュー・感想・評価

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8.2021
先日知人が「日本人は子供に『他人に迷惑をかけるな』と教育する。それも大事かもしれないが、それよりも強く訓えるべきなのは『困っている人がいたら助ける』だ」と言っていて、この映画に当てはまる言葉だなと思った。
スコアは未だにつけられない。

7.2022
別の知人に「未だにダンサー・インザ・ダークにスコアをつけられない」と話したら、納得できる感想をくれたので共有

「フィクションで絶望を体験する、というのもエンタメの役割のひとつだが、愛(倫理)がないと駄目だ。
この映画の絶望は確かに本物だし、現実だが、その通りに描くのは愛がない。愛がない、と感じたのは、主人公が辿る運命にではなく、隣人たちの言動。」

「愛」という言葉を使うからいかがわしくなってしまうのであって、言い換えれば、ここで言う愛とは人間への信頼だ。現実に絶望しながらも、それでも人を信じたいという切望。

鬱の精神状態から地上に帰還するためには技術がいる。その技術こそが、愛、人への信頼なんじゃないだろうか。そこまでを描きってほしいよ。

徹底的なまでの悲劇は素晴らしい。でも、悲劇をあくまでエンターテイメントとして消費させる手解きというか、そういう倫理のチューニングを、作り手は忘れてはならないと思う。

2022.12
産んでいいし、産まれていいんだよな。貧しくても、病気でも、産みたいという意思があれば生まれるように出来てるんだ。育てられないなら産むな、は暴論なのかもな。
四郎兼定

四郎兼定