ぎー

おおかみこどもの雨と雪のぎーのレビュー・感想・評価

おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)
4.0
【細田守特集3作品目】
「畑が大きくなければいけない理由がわかりました。」
・珍しいかもしれないけど、細田守の映画で1番好きな映画。
・街、人物描写、田舎、自然、動物、雨、空、全部が美しい。
・子どもを育てるって簡単なことじゃない。おおかみおとこが死んじゃって、花はシングルマザーになっちゃって、しかも子供はおおかみ子供で、すごくすごく大変。でも決して弱音を吐かず、2人を一生懸命育てようとした。その子供に対する、おおかみおとこに対する愛の深さに心を揺さぶられっぱなしだった。
・そして、生きるってことも簡単なことじゃない。花が初めて田舎暮らしを始めて、自然を身近に感じながら自分で食べ物を育てたりして、なかなか上手くいかなくって、すごく痛感した。自然と助け合って、人と助け合って、やっと生きていける。当たり前のことだけど、なかなか普段気づかないで生きてる。
・生き方は人それぞれ。雪は人として生きる道を選んだ、雨は狼として生きる道を選んだ。導こうとしつつ、愛があるからこそ子供の意思を尊重する花がただただ美しかった。

⭐︎1番印象に残ってるシーンは、3人で雪野を駆け巡る場面。あんなに家族の愛情が美しく表現されたアニメ映画の場面はなかなかない。本当に綺麗だった。

・それにしても、花は本当に聖母みたいな人。
・子供の頃の雪、滅茶苦茶かわいい。
・そして、隠れたMVPが転校生の草平。なんなの、滅茶苦茶格好良い。クラス盛り上げて、雪と喧嘩した後は雪を気遣って毎日雪の家に通って、雪の秘密を知ってても誰にも言わず、雪の告白を聞いてありのままに全てを受け入れる。本当に格好良いし、心が美しかった。
・韮崎のじいちゃんは、こういう映画によく出てくる、一見頑固だけど滅茶苦茶良い奴だった。畑を広く作らせた意味、感動したな。自分のことだけを考えて生きてたら、生きていけないんだね。

・たしかにオオカミオトコ格好良い。声が大沢たかおだからかな。花が恋に落ちたのも納得。本筋じゃないけど、オオカミオトコと花の恋愛、生活もとっても綺麗だった。あの同棲生活なんなの。凄い幸せ。
・たしかにおおかみ子供がどんな反応見せるか分からないから、病院とかも連れてけないよね。大変過ぎる。
・古民家のDIY凄まじかった。でも、人を避けて田舎にいったら、より人を感じるようになった、っていうのは本質だよね。
・雪が自分の野生っぽいところを隠して、女の子らしくなろうとしてるの可愛かった。
・山の主が出てきたり、ちょっとジブリっぽい美しさもあった気がする。
・雨の山で生きるっていう決意の強さを知って、しっかり生きるよう呼びかける花の姿は本当に感動した。ちゃんと2人を立派に幸せに育て上げた。素晴らしい母親。
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