まさにフランク・キャプラ監督の『或る夜の出来事』
模倣シーンが多いので名画ファンには嬉しいが、哀しい哉、比較できないほどお粗末…。
冗長なんだよなぁ。もっと短く収めてテンポが良ければく科白いたら楽しめたかもしれない。
「古き良き、懐かしき懐かしき日本」の観光映画と思えば価値はあるだろうな。
有馬稲子は演技上手いしよく頑張ってる。

凡作すぎるぞ中村登。有馬稲子が出てる以外いいとこ見つかんねえ。伊藤雄之助もなんか遠慮してる感あるし。ただ、当時の風景や景色を堪能したい人は必見。

• #2018_kankan_boy

【『ローマの休日』をパクったロードムービー】

『ローマの休日』をモロに模倣した映画。

大人気の女流作家（有馬稲子）が、多忙に音を上げて失踪する。その作家の逃避行を記事にしようとして雑誌記者（高橋貞二）がひそかに近づいてくる。彼はあくまで相手女性が誰か知らないふりをして旅に同行し、記事も書くのですが、やがて彼女に愛情をいだき、儲けるために記事を書くのはやめようと決意。・・・・まったく、王女を人気女流作家に入れ替えただけで、『ローマの休日』そのままですよね、見事なまでのパクリ。

ただしそのあとはちょっと違っています。彼は記事を雑誌社に送るのはやめようと決心するのですが、雑誌社の別の社員が彼の知らぬ間に記事を送ってしまう。そのため雑誌にヒロインに関する記事が載り、あなたってそういう人だったの、と怒った彼女と彼は犬猿の仲に。

そのあと色々ありますが、まあ最後は落ち着くべきところに落ち着きます。ちょっと強引だけどね。

西九州の観光映画的なところもあるので、まあまあ楽しめますけど、やはり前半があまりに露骨なパクリなので、点数はこの程度かな。