松岡茉優さんの映画レビュー・感想・評価

松岡茉優

松岡茉優

催眠(1999年製作の映画)

3.9

レタボの記録によると1年半前にも観ているはずなのに、気が付かず再見。冒頭のクロスカッティングだったり、催眠術を行ってる実験室?の俯瞰ショットだったりやたらカッコいい展開が続くのが最高。それに菅野美穂の>>続きを読む

フリーウェイ/連鎖犯罪 逃げられない女(1996年製作の映画)

4.2

娼婦の母親とヤク中の義父が警察に捕まったことにより、旅に出る未成年のクソバカ少女。道中で心理学者を名乗る男に出会うのだが…みたいな話。
話が行ったり来たりする映画は飽きずに観れるので楽しい。キーファー
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悪魔のシスター(1973年製作の映画)

4.5

偏愛映画。冒頭のクイズショーの再現ドラマと同じ状況が現実でも反復されたり、カットが変わり視点が切り替わることで、自然と空間の広さを演出する面白さよ。隣人の記者が無駄に癖強かったり、黒人の青年にアフリカ>>続きを読む

ミスミソウ(2017年製作の映画)

3.7

公開当時からずっとみたかったやつ。殺害描写はグロテスクではあるものの、殺しのパターンや場所がある程度決まっていて、形式化された作業ゲー感が否めないのが残念。それに脚本の構成上、復讐が始まるのが早過ぎて>>続きを読む

赤ちゃん泥棒(1987年製作の映画)

4.7

最高に面白い。コーエン兄弟全然好きじゃないと思っていたのにこれは大好き。子宝に恵まれない元犯罪者の夫と警官の妻が、5つ子を産んだ夫婦の家から文字通りの「赤ちゃん泥棒」を行う。
コーエン兄弟の映画ってス
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テスタメント(1983年製作の映画)

3.7

もしもアメリカに核爆弾が落とされたら…を描いた反核映画。キノコ雲や派手な街の破壊描写は一切登場しないものの、被曝することや核戦争後の生活を静かに描き出す。
父親の不在、尽きていく食糧、先の見えない生活
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タフガイは踊らない(1987年製作の映画)

4.0

死ぬほど期待してたやつをやっと観れた。回想形式構成の怠さに加えて、登場人物たちの狂気が設定とセリフに終始してしまっているのがとにかく残念。何だか全員キチ◯イの演劇を観ているような感じ。ただし、その感じ>>続きを読む

Falling Leaves(原題)(1912年製作の映画)

4.0

たった12分間なのにここまで「映画」としての完成度が高いことに驚く。昔、小松弘先生は無声映画こそが映画だと豪語していたが、マジでその通りかもしれない。
落ちていく葉に紐をかけて枝にかける少女が可愛すぎ
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裸の重役(1964年製作の映画)

4.4

めちゃくちゃいい映画。文句なしの傑作。エリートサラリーマンである森繁が娘が自分の会社の仕事ができないサラリーマンと結婚すると言い出すが、森繁はもちろんそれを許すことはできず…みたいな話。宮口精二が児玉>>続きを読む

大阪殴り込み作戦(1983年製作の映画)

3.6

ジェニファー・ジェイソン・リーがなぜこの映画に出たのか謎だが、結構面白い。本編に流れるクソダサテクノ音楽が全部カッコ良すぎるし、それらが流れるだけでもぶち上がる。
日本描写についてはそこまで奇天烈でも
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怪人スワンプ・シング/影のヒーロー(1982年製作の映画)

4.0

近年のアメコミ映画みたいにアクションやキャラ萌えさせるよりも、スワンプシングの気味悪さをしっかり描いてるのが良い。腕を切られてもしばらく再生しなかったり、再生するシーンもキモくて最高。それに薬を盛られ>>続きを読む

ポリス・ストーリー 香港国際警察(1985年製作の映画)

4.2

冒頭の車で集落を突っ切るアクションからのバスの下りがやばすぎる。破壊衝動の詰め合わせみたいなアクションシーンの連続で最高だった。最後のショッピングモールでの格闘も最高。ガラスケースなどの小道具が壊され>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

1.1

ゴミクソつまらない。面白くなりそうと思ったのにいつまで経っても全然面白くならないただの地獄。シチュエーションで狂気を演出しようとするも、役者の表情やバカみたいに叫ぶばかりで全く「映画」になっていない。>>続きを読む

許された子どもたち(2019年製作の映画)

4.4

傑作。いじめを発端とし、殺人を犯してしまった主人公とその家族を中心に事件後の姿を描く。
法律では裁かれず、のうのうと暮らしいくのかと思いきやそんなことはなく、引っ越しを強いられ、地元の悪にボコボコにさ
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スティール(1997年製作の映画)

3.0

DCのアメコミキャラをシャキール・オニール主演で映画化した作品。ヒーローのはずがめちゃくちゃトロい上に見た目が完全にロボコップになってるのがクソおもろい。超エリートバスケ選手がスローイン苦手な木偶の坊>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.7

前作よりかは好き。アクション以外ほぼ雑談で全く話が進まない。雑談ばかりやっているせいで、キャラクターそのものに全く愛着が湧かない。洋画だとカッコよく感じる雑談が日本語になった途端急激にダサくなるのはな>>続きを読む

愛の記念に(1983年製作の映画)

3.0

サンドリーヌ・ボネールの乳がめっちゃいい乳だった。全員病んでいる家庭からいち早く逃げ出す親父。

花扉(1961年製作の映画)

3.4

結構期待していたのに普通。前半と後半で話はすっかり変わるが、後半の脚本家(監督)のやる気がなくなったとしか思えない展開でちょっと笑った。三宅邦子、笠智衆など謎にキャストは豪華。三上真一郎は好きなので+>>続きを読む

野獣死すべし(1980年製作の映画)

3.5

ルチオ・フルチが描くギャングの復讐モノ。必要以上に人が死ぬし、無駄に残酷描写に力が入ってる。特に女性の扱いが酷く、顔を炙って殺したり、レイプする時の声を電話越しに聞かせたりとどうしようもない。終盤、ち>>続きを読む

スリル・オブ・ゲーム(1987年製作の映画)

4.2

出会うはずがなかったであろう精神科医の女と詐欺師の恋物語でもありつつ、「戻れなくなってしまった人」を描いていてとても良かった。一度得た刺激が忘れられず、悪化したまま終わるの本当に好き。カジノでのライテ>>続きを読む

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.0

新年1発目は景気が良さそうなザックの新作にした。確かに「ザック・スナイダーの新作」を観ている気分にはなれたのだが、今更『七人の侍』みたいな話(ってかほぼそのまんま?)をSFでやられても何の新鮮味も感じ>>続きを読む

スペースインベーダー(1986年製作の映画)

4.4

かなり面白かった。言うまでもなく黒沢清『散歩する侵略者』の元ネタになったであろう映画。子供の頃観てたら確実にトラウマになる。冒頭の空を見上げる息子と父親のショットでなぜか泣きそうになる(トビー・フーパ>>続きを読む

破局(1950年製作の映画)

4.4

やっぱりこの時期の映画面白すぎる。長年漁師をやっている主人公が金がなさすぎるあまり、危ない仕事(中国人8名を密航させる)を引き受けてしまう。しかし、報酬は十分に渡されず主人公は依頼主の中国人を撃ち殺し>>続きを読む

8時間の恐怖(1957年製作の映画)

4.5

評価低いし確かに『駅馬車』っぽいがめちゃくちゃ面白い。このタイトルから察するによくある日活無国籍ノワール的な感じかと思いきや、コメディ要素もある感じだった。汽車が止まってしまい足止めを食らった人々の群>>続きを読む

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.8

ヘルドッグスに引き続き、音声の質が悪いのか役者たちの関西弁が下手糞過ぎるのかセリフがマジで聞き取りづらい。それに、導入部が長すぎる上に意味わからないタイミングでのタイトルバックなど構成が分かりづらくて>>続きを読む

狂える戦場(1980年製作の映画)

4.1

エグすぎる描写の数々に胃もたれする。リナ・ウェルトミューラーやリリアーナ・カヴァーニなどイタリア人女性監督が描く戦争映画ってどれも描写が生々し過ぎる。爪が入った食事、赤ん坊のような魚、ケツを出しながら>>続きを読む

(1985年製作の映画)

4.5

傑作。後期の黒澤明は謎の苦手意識があって殆ど観てないんだけど、有名な本作から観ていこうと思って観た。リア王と三枝教訓状を基にした壮大な身内揉めみたいな内容だが、合戦シーンの素晴らしさに度肝を抜かれる。>>続きを読む

悪魔の追跡(1975年製作の映画)

4.1

かなり面白かった。カルト集団の儀式を見てしまった男女4人がひたすらカルト集団に追われ続ける話。
街全体がカルト集団に犯されていることを直接的には描かず、さりげなく描いていくのが怖すぎる。どこまでカルト
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SPY_N(2000年製作の映画)

3.6

日本が誇るセクシー(笑)女優であるノリカフジワラが出演した香港アクション映画。ノリカフジワラの演技はさておき、映画自体は結構良くできていて面白かった。ストーリーはさておき、アクション全般はめちゃくちゃ>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

3.8

金持ち一族とバカでかい豪華なお屋敷、そこに狭いコミュニティでのあれこれが加われば絶対面白くなると思っていたが…。ちょっと期待外れ。
R18指定されているとのことで描写にも気合が入っていると思いきや、中
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夏の嵐(1956年製作の映画)

4.1

ずっと観たかったやつが遂に観れた。絶叫と大波から始まるオープニングから掴みは最高だし、中平康がまだまだ映画に対してちゃんと向き合っていたであろう時の作品というだけで観れて嬉しい(偏愛)。
指を咥える子
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嵐を呼ぶ男(1983年製作の映画)

3.8

この時代に『嵐を呼ぶ男』をリメイクするのかよと思ったら結構ちゃんとできている。序盤、マッチが港でドラムを叩いている最中にヤンキー達に絡まれて買ったばかりのドラムも武器にしちゃうの笑った。坂口良子は髪型>>続きを読む

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

4.0

「下らない」の一言で済まされてしまいそうな話を豪華キャストと金のかかっていそうなCGをフル活用して映画化してしまうその試み(しかも続編)にまず泣ける。所詮映画という虚構であるならば、虚構であることを突>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

主役の神木隆之介がいなかったら、もしくは最後にちょろっと出てきただけならとんでもない傑作になってたと思う。戦後を生き続けることへの罪悪感。神木隆之介はこれを永遠に引き摺り倒し、バカみたいに泣き叫ぶ。演>>続きを読む

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

4.7

久々に映画で脳天ぶち抜かれたような感覚になった。傑作。小説家の主人公とその妻がとあるリゾート地で人を轢き殺してしまう。そのリゾート地では、被告人のクローンを生成し、被害者家族がそのクローンを殺すという>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.0

ネトフリオリジナルの中では面白かった。仕事に失敗した殺し屋がとある出来事をきっかけに復讐を誓う。殺し屋の「お仕事映画」かと思って見たけど全然違った。
ドミニカ共和国のロケーション最高。あんなに海が綺麗
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