世の中が年明けのお祭りムードに浮かれ騒ぐなかで一人誰に気付かれるでもなく公園のベンチで狂凍死する男、あまりにも藤澤清造過ぎてビビるしそっからジルベスターコンサートが始まるのがマジで年末年始。そうして自殺で幕を開ける話がまさか自殺で閉じていくシナリオの緻密さにやられるし、坊やの白雪姫の人形劇が大人の憎悪劇へと拡大されていくのに尚の事ビビる。『沼の家の娘』と同年?でありながらあちらがヒトカゲならこっちはリザードンくらいに進化している出来の良さに目を見張る。ただ終盤の法廷劇を省けば90分で収まったよな〜と思うと若干う〜んではあるが、それでも100分でこのボリュームは流石としか言えない。子を手放した実母がベビーシッターとして屋敷に潜り込む時点で結末は決まった様なものだが、そこまでの話の運び方が本当に上手いと思った。インチキ占星術師の法廷での胡散臭さに笑う、その三下(?)の暴露本出しますけどどうします?の詰め方嫌らし過ぎる。家庭内での女同士の確執、観ているこっちがやられるからやめて欲しい。