BS松竹東急の『よる8銀座シネマ』(「2週連続 ミステリーシネマコレクション」)で鑑賞。
内田康夫の<浅見光彦>シリーズ第23作を映画化。同シリーズ唯一の映画化作品らしいが、後の榎木孝明 主演のTVドラマシリーズに繋がったとか。
ルポライター 浅見光彦(榎木)の御釜帽子や おどおどした言動といい、配役--旅館の女将役に岸惠子、警察の捜査主任役に加藤武、神職役に大滝秀治--といい、市川崑 監督・石坂浩二 主演の「金田一耕助」シリーズを髣髴とさせる。
能の名家 水上流の後継者問題が事件の中心だが、水上流の面々の腕前が判るような描写は皆無。撮影に際してプロの監修と協力はあったはずで、また素人には巧拙の判断はできないだろうが、僅かな稽古の場面とプロによる吹き替えであろう本番の場面だけで物足りない。