②2024/03/04
ラストの"改心"したジュールスによる演説、なんでこんな名シーンを忘れていたのかと不思議なくらいすばらしかった。いまさらとやかく言うまでもなく最高級に馬鹿らしく笑える映画なのだが、それだけではパルム・ドールには値しなかっただろう。
急速に緊張したかと思えばアホらしく弛緩する、というのがこの映画の基本的な運動なのだが(ワンパンで果ててしまうボンデージ男、ファストフードのテイクアウトをしているギャングのボス)、だからこそラストの時間をかけた弛緩には特別なきらめきがある。神の業に触れた感動はジュールスという人物を変えてしまったわけだし、あの演説の間、パンプキンと私たちにとって彼はたしかにshepherdだった。
そんな私の感動も、これがまったくのパルプ・フィクションであり、聖書からの引用もまったく不正確であるという裏話によってずっこける運命にある。そういった全部をひっくるめて大好きな映画だ。
通はミアよりこっち、というわけでもなくふつうにファビアンがめっちゃかわいい。
①2015/07/04