いやーすごくいいものを見た。片手に収まるぐらいの、小さな映画。
乗り過ごし自体はほんとうに些細なトラブルなのだが、もっと大きく、根本的に解消不能なトラブルと重ね合わせる手つきがお見事。これは帰れなくな>>続きを読む
飛行機で見た。
スケールの小さいミステリーだなと思っていたが、なるほどこういう味わいのパルムドールか。
それはそれでいいと思うが、それなら別に見なくてもよかったかな。
飛行機で見た。
なんにせよあるものを穢れとして認識しているなら、その側に住むことに嫌悪感があって然るべきなのに、それ以前のレベルで無関心なのがグロテスクだ。気にかけているのは家と庭だけ。
画面が綺麗>>続きを読む
話もさることながら、人物の移動がきしょい。ただっ広い空間を行ったり来たり。あのなんでもない時間、不気味にすら至らない平凡な時間が、ちょっとうまく言語化できない仕方できしょい。
やたらと服を脱ぐシーン>>続きを読む
②2024/03/04
ラストの"改心"したジュールスによる演説、なんでこんな名シーンを忘れていたのかと不思議なくらいすばらしかった。いまさらとやかく言うまでもなく最高級に馬鹿らしく笑える映画なのだが>>続きを読む
見た目は大人、頭脳は子供なエマ・ストーンの珍道中。
男たちはみんな、去勢されているか、痛々しいか、銃を突きつけた状態から余裕で逆転されるどうしようもないthingsとして登場する。しかし、女性なるもの>>続きを読む
少なくとも最後の数分間、私たちはみんな映画が奇跡を起こす瞬間を待ち望んでいた。
ビクトル・エリセの新作公開というのに、とっさには事態が飲み込めずにいたのだが、最近流行りの?セルフオマージュ大作だった>>続きを読む
2時間の間、ひとりのおっさんが絵を描き続けるだけの話なのに、すごくずっしりくる映画だ。転がり落ちるだけなのに岩を押し上げ続けるシーシュポスのように、アントニオ・ロペスは創作という不条理から逃れられない>>続きを読む
神戸には何度も行こうと思い立ったのに、結局一度も行ったことがない。なので、そこで暮らすとはどういうことかも分からなければ、そこを去るとはどういうことなのかも分からない。しかし、純がフェリーで神戸を去る>>続きを読む
西田敏行と松重豊の映画だった。後者に至っては小言言ってるだけでなにもしていないのにオーラがすごい。前者はただただ"""本物"""だった。
ストレートなジャズを称している割には、けっこうフュージョンな感じなんだ。
言うまでもなく素晴らしい漫画なのだが、それ以上のなにかはとくになかったな。
ヌルヌルするたびに肩幅で笑ってしまう。
ちょっと予定調和すぎたか。犬が全てを解決する、というのも含めて。
ウクライナ情勢を伝えるラジオ。こういう社会問題をちょっと絡めるのもこの監督らしさがあるが、本作に限ってはあまりうまく折り合っていなか>>続きを読む
こんなのいいに決まっているのだ。
不思議な話で、3時間版よりもこじんまりとしており、5時間という尺を感じさせないドライブ感がある。それは、省略されていたディテールが補われて話が飲み込みやすくなったから>>続きを読む
ずいぶん映画らしい映画をみた。
PTA、クストリッツァ、タランティーノっぽいのがやりたい、というのを包み隠そうともしないあたりが清々しい。『アンダーグラウンド』『ブギーナイツ』『ワンス・アポン・ア・タ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
唐突に話のルールが変わり、しかもそれを明示しないというので、なかなか奇妙な味わいのジブリだった。情報の殴打と、それに不釣り合いな主題のシンプルさ(実母の死を乗り越え、継母との新たな関係性を築くこと)は>>続きを読む
画面がずっと楽しい。いくらなんでも見る人を選ぶ主題と構成なのだが、こういうカラフルに凝った映画が好きな人にはたまらんだろう。
三島事件の経緯と、三島の生涯と、三島小説が、まとまりそうでまとまらず、散>>続きを読む
今村夏子読んでた恋人がビジネス本手に取り出したら、そりゃなにかが崩れる音するわ。気の毒だったねぇ。
国内文学と邦ロックに比重が大きめのサブカルたちだったので、守備範囲が結構ちがった。
2017年にク>>続きを読む
すごくパワフルで、シリアスな映画だ。母親編では絶妙に神経を逆撫でするような出来事が続き、ほとんどコメディに近かったのに、教師編では理不尽が一転し、話のスケールの大きさが示される。子供たち編はもうただた>>続きを読む
ぽこぽこ…ジャーン!と鳴っている音楽がいい。パリッとしているが、コメディなんだろうな。
『マリアの本』と『こんにちは、マリア』の抱き合わせ。
前者は小綺麗な、とくになんでもない短編。クマならぬヒョウがふにゃふにゃでよかった。
後者は序盤終盤が面白いが中だるみがひどい。ミリアム・ルーセルの>>続きを読む
海とベートーヴェンがきれいなのでずっと見てられる映画だった。ゴダール、ずいぶん久々に見たが、こういうゴダールならもっと見てみたい。
8年越しの再鑑賞。
恋愛の失敗をいつまでもこすってる感じが若いなぁと思ってしまったが、シンプルに自分が登場人物よりも年上になってしまっていたのだった。
1つ目のエピソードのほうが好き。
「誰もが誰とでも寝る」
人一倍やばそうなおばあが正論言ってて笑った。
みんな一生懸命(?)に仕事していて、気持ちのいい映画だ(天気もいい)。私情挟みまくりの計画破綻しまくりでも、とにかくまとめ上げて>>続きを読む
理解のない夫君の末路。
オチは知っていたが、結構早い段階から開き直るのねエスターは。厚化粧かなりきしょかった。
フィレットと馬とヤギはひどい目に遭うが、ネコは無事だしネズミはお腹いっぱい!
『炎628』は銃を手に入れたことで悲劇が始まるが、『異端の鳥』は銃を手に入れて悲劇が終わる。前者は後悔の物語だが、後者は成>>続きを読む
セクハラ男が首まで切られちゃったの、スピード感あって笑った。「私、飛んでるわ!(文字通り)」とか人間投擲とか、ボケてるところがはっきりしていて前作よりも安定感がある。
前作に比べて、おばあ(おとんの>>続きを読む
ようやく逆張りをやめて、バーフバリを見てみようという謙虚さを獲得した。まぁ、この手のドンチャンを欲するほど目と耳が飢えていないことぐらいは再確認できた。アクション映画というジャンル自体がしょうもないの>>続きを読む
こじんまりとまとまっているが、シャープで力強い映画だ。大きな起伏があるわけでもないのに、話運びがうまい。
なんで燃えてると映えるのかはよくわからない。