ヒーロー見参。ヒーロー見参。ヒーロー見参。
この作品は、自分にとってとても思い出深い作品です。
今でも仕事に行き詰まったときなどに観ています。
努力の積み重ねが人を強くする。 勝ちに貪欲で、何よりも楽しむことが根本にある。そういった思考は意外とすぐに忘れてしまう。
天才を鼻にかけ、いつしか周りを見なくなったペコ。
「この星の一等賞になりたいの、俺は!そんだけ!」
天才でありながら、ペコの後ろ姿だけを見ていたスマイル。
「卓球なんて、死ぬまでの暇つぶしだよ」
ストーリーは、ペコが卓球から目を逸らし、スマイルがペコの先を見るようになってから、走り始める。
ペコは初めての敗北。挫折。逃避。
スマイルはペコへの失望。自信。孤独。
様々な人物が二人を中心にストーリーを築き上げていく。
ようやく周りが見え始め、スマイルの孤独を感じとったペコは、自分の壁も乗り越え彼の元へ走り出す。
ペコが自分を助けてくれる。そう信じてただひたすら前に進むスマイル。
二人とも孤独なようで、実は誰かが支えてくれていた。
「反応!反射!音速光速!!」
「遅かったね。ペコ」
そうして終盤。二人の物語が最高速度に達したのを、確かに感じた。
最初に観たのは中学生の頃。思春期真っ只中の「頑張るって、なんかカッコ悪いじゃん」という思考を見事に打ち破ってくれたヒーローでした。
歳を重ねるごとに感情移入する人物が変わり、奥が深いと感じます。
自分の中で、一番観て欲しい映画は間違いなくこの作品です。
演出も役もストーリーも。私は全てに感動しました。
「愛してるぜ。ペコ」