赤尾慎之介

ヒトラー 〜最期の12日間〜の赤尾慎之介のレビュー・感想・評価

ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)
3.6
終盤まではヒトラーの冷徹で傲慢な人柄と、ふと見せる優しさを交えながら彼が死へと追い込まれていく姿を描いているのだが、ラスト20分は「その後」の世界を描いており、ここに明確な境界線が引かれる。

生き延びようとする者と、死を選ぶ者。自分なら、どっちになっていただろう。前者でありたいと思うけれど、意外と後者を選んでしまう“昭和っぽい”人間なのかな。

でも、最後に少年が川岸から自転車を拾い上げる姿を見つめる主人公の表情に、やっぱり生き延びるべきなのだという強いメッセージを感じた。
赤尾慎之介

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