このレビューはネタバレを含みます
邦画だと東條英機目線で東京裁判を描いた「プライド」があるが、それよりもナチスドイツ地下要塞の終焉は物悲しい。
首都に敵主力を誘引しての包囲殲滅戦を立案しても、既にそんな戦力は溶けていることを部下に指摘されて逆ギレする始末。
精神的にも肉体的にも56才とは思えない程の憔悴ぶりなのに、女子供と犬には優しい辺りが人間臭い。
映画としてはヒトラーの秘書のユンゲ目線で描かれているが、やはり彼女やゲッペルス夫人、エヴァ達を含めたドイツ国民にとってはその瞬間、愛すべき総統だったのは間違い無いのだろう。