きょんくん

チェイサーのきょんくんのレビュー・感想・評価

チェイサー(2008年製作の映画)
4.0
コクソンを観て俄然ナホンジン監督作品気になったので鑑賞。

元刑事の現在デリヘルを営む主人公が客の元に行ったまま戻らない従業員を売り飛ばされた!
と思い犯人を突き止めるべく
怪しい客の元へスタッフの女を派遣して居所を掴もうとするが
事態は最悪の方向に廻りはじめる…

ナホンジン監督ですから
今回は覚悟して観ましたが
警察の空回り感に
真相に肉薄していながら辿り着けない所の緊張感
顔色ひとつ変えない犯人の殺戮描写のえげつなさ
情け容赦ない展開
まさしくナホンジン印…

やはり唯一無二です!

それとキリスト教ですね。
コクソンでもキリスト教は重要なファクターに思えました。
犯人を真相を読み解く手がかりというか。
スコセッシ監督の沈黙を観た時も思いましたが
特に信仰のない私には神への信仰に対する煩悶というのがわかるようでやはり理解できていない気がししています。

以下ネタバレ
























犯人が姉の子供にした事
被害者にしようとした事
あれってロボトミー手術?
自分を変えたかった?
自分が人形になりたかった?
自分の思い通りになる人形がほしかった?
自殺の許されない宗教で
部屋いっぱいにキリストの絵を描いた犯人。

遺された子どもの手をそっと握るラストシーンは主人公の寄る辺のなさが伺えてずっしり残ります。
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