ピロシキ

蜘蛛巣城のピロシキのレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
3.7
シェイクスピア「マクベス」を時代劇でやってみたかったので、やってみた。それに付き合った三船敏郎は、あんな至近距離で大量の矢を射たれてしまった。監督への殺意は、じゅうぶんに理解できる。ただこの「蜘蛛巣城」が、そのクライマックスのシーンのヤバさのみで語り継がれているのかと思いきや、どうやらそうではなかった。山田五十鈴の「血が取れぬ」は、のちの西川峰子「ここ噛んで」を彷彿するインパクトだった。

そして、動く森、この世のものではない老婆。宮崎駿がアニメーションの世界で森を生き物のように描き、「物の怪」というワードを日本全国に知らしめたのは、ここから40年経った1997年のこと。駿さん、絶対蜘蛛巣城に影響受けてるはず。アシタカ君なら、あんなに矢を射らなくとも一本でミフネを仕留めるだろうけど。
ピロシキ

ピロシキ