オザキ

蜘蛛巣城のオザキのレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
3.9
強欲に身を滅ぼす人間たちの末路

<あらすじを一言で>
勇猛果敢な大将である鷲津は、ある時物の怪から「あなたは将来蜘蛛巣城の主になる」という予言を受ける。それに感化され、鷲津は自らの主君を討つ計画を企てる様になり…。

黒澤作品、個人的に10本目達成ということで、以下に現段階で最もお気に入りの3作を挙げます✨ 皆さんのお気に入りは何ですか?

①7人の侍 ☆5.0
②羅生門 ☆4.5
③椿三十郎 ☆4.5


さて本題の『蜘蛛巣城』ですが、シンプルイズベストな作品です。尺も黒澤映画にしては短く2時間を切っていて、無駄なくわかりやすい進行が魅力です。

やっぱりどの作品でも共通して言える点だと思いますが、どこか「人間の悲しい性」を象徴する悲哀が描かれる所が最高ですよね!特に、今作は映像を使った表現が見事だったと思います(毎度?)。役者の表情がクローズアップされなくても、群衆の動きや天候などを通して伝えたい感情が視覚から一撃で流れ込んできます。動きを目にするだけで胸が締まる様な不思議な感覚。これはもはや魔法なのでは??
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