ぶん

ターミナルのぶんのレビュー・感想・評価

ターミナル(2004年製作の映画)
4.9
異国の地で学費なり生活費なりを稼ぐために一生懸命アルバイトを見下す人に碌な人いませんよね

洋画主人公の代名詞とも言えるトム・ハンクス史上最高の演技と、映画界の安打製造機スティーヴン・スピルバーグ史上最高のディレクションが組み合わさって生み出された傑作
創作における絶望的な状況というのはヤの付く自由業(またはそれに準ずる何か)に制圧されたり、性別を踏み躙られる犯罪であったり、身辺の人間が亡くなり経済的困窮…と言ったようにバイオレンスだったりアダルトだったりするのが常ですが、
この作品は空港に物理的に閉じ込められ、言語の壁で精神的に閉じ込められることで己の力では如何様にもできない絶望感を描ききれています
それも映像という数少ない情報を得る手段でよくわからないけど故郷がやばいという状況を知ることでさらに絶望感倍増です
そのような状況から本人の努力と、周りの様々な思いで状況が変化していく様は、正に「人の心を映像化している」という他ないでしょう

このレビューを見ているということは多少なりともこの映画に関心があるということでしょう
必ず見てください
ぶん

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