いや〜、やっぱいいわ〜トムハ。
あ、ハンクスの方ね。元祖トムハ!
個人的にトム・ハンクス祭り!
キャスト・アウェイは無人島での一人芝居が退屈そうと敬遠していたけど、このターミナルも同じ様な理由で未鑑賞。アメリカへの入国も祖国へ帰る事も出来なくなった男の空港での話。え!?空港から出ないなんて面白くなさそうやん!?
…すみませんでした!!
よく考えてみ?スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演。
お も し ろ く な い は ず が な い !!
JFK国際空港に降り立ったクラコウジア人のビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)。彼が祖国を出発した後に軍事クーデターが起き、事実上クラコウジア政府が消滅した事により、彼のパスポートは無効となり、ビザの発行が取り消されてしまう。空港内での立ち往生を余儀なくされたビクター。祖国に平和が訪れるのを待ちつつも、彼がNYを目指すのには、ある理由があった。
おいおいトム・ハンクスよ…。いよいよアメリカ人以外の役じゃないか…。
クラコウジアは架空の国。彼の話すクラコウジア語はトム・ハンクスによるアドリブだと言うから驚き。
ビクターの奇妙な空港暮らしが始まる。
お金がないし、お腹は空くし、シャワーだって浴びれない。なのにビクターは周囲を驚かせながら、生き抜く術を見出していく。英語がからきしダメだったビクターの英語が次第に堪能になっていくのも面白い。
空港内で彼を取り巻くキャストも魅力的。
美しいCAキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、今回は嫌な奴スタンリー・トゥッチ、ローグ・ワンのエンリケ・クルズ…。嬉しかったのは緑色じゃないゾーイ・サルダナ!!今思えば豪華なキャスト!!
現代のお伽話的なストーリーはやや現実味に欠けるけど、空港というワンシチュエーションムービーだからこそ、これぐらいマジカルな演出で丁度良いかも。
トム・ハンクスの魅力は何だろう、と改めて考察する。
思うに彼ほどイノセントな役を演じられる俳優を他に知らない。純真無垢な男を素直に、滑稽に演じるからこそ、可笑しくて、心からエールを送りたくなる。トム・ハンクス以外のキャスティングであれば、この映画は成立しないと言える程、彼の心は汚れていない。
空港で飛行機の出発を待つ人。誰かの帰りを待つ人。人は皆何かを待っている。
待ち人達が行き交うターミナル。
ビクターが待っているのは…?
ビクターの秘密。ほっこり心温まるラストシーンからのエンドロールはスピルバーグの遊び心が見えてニヤリ。
そして音楽が良いなと思ったらやっぱりジョン・ウイリアムズ!!
イエス、イエス、アイ、ゴー、トゥル、ニューヨーク!
もっと早く観ておくべきだったけど、僕もこの映画を心から楽しめる日を長らく待っていたという事にしよう。