安堵霊タラコフスキー

浜辺の女の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

浜辺の女(1946年製作の映画)
2.7
アメリカ時代のルノワールって脚本のせいなのか基本的につまらなくて困る

あまりに幻想的な冒頭の夢のシーンを見たときは傑作の予感がしたし、浜辺の荒れっぷりや打ち上げられた舟の感じ、美しい浜辺や海が映るシーンとかは良かったんだけど、それ以外は大して面白味もない不倫の話を無駄に大仰な音楽と共にバストショットばかりの画面で延々と語っていたものだから苦痛でたまらなかった

終盤も心情の説明台詞が多かったり映像もチャチだったりとほとんど見るに耐えないもので、30年代にゲームの規則や大いなる幻影、50年代には河や草の上の昼食といった名作を手掛けた監督の作品とは思えないくらい精彩を欠く内容に驚きを隠せなかった