浜辺の女の作品情報・感想・評価

「浜辺の女」に投稿された感想・評価

アメリカ時代のルノワールって脚本のせいなのか基本的につまらなくて困る

あまりに幻想的な冒頭の夢のシーンを見たときは傑作の予感がしたし、浜辺の荒れっぷりや打ち上げられた舟の感じ、美しい浜辺や海が映るシーンとかは良かったんだけど、それ以外は大して面白味もない不倫の話を無駄に大仰な音楽と共にバストショットばかりの画面で延々と語っていたものだから苦痛でたまらなかった

終盤も心情の説明台詞が多かったり映像もチャチだったりとほとんど見るに耐えないもので、30年代にゲームの規則や大いなる幻影、50年代には河や草の上の昼食といった名作を手掛けた監督の作品とは思えないくらい精彩を欠く内容に驚きを隠せなかった
ameo

ameoの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

1947年のアメリカ映画。(原題 The Woman on The Beach)

沿岸警備隊、騎馬隊員のバーネット中尉(ロバート・ライアン)は、戦時の機雷戦により負傷して以来、悪夢に悩まされている。彼はビル・ゲッジス造船所で働くイブ(ナン・レスリー)と婚約しているが、不安にかられ明日にでも式を挙げようと提案し、彼女はそれを受け入れる。

その後、日課のパトロールをしていると、海岸に打ち上げられた古びた難破船の前でペギー(ジョーン・ベネット)という女性に出会う。彼女はこの近辺で盲目の画家トッド(チャールズ・ビックフォード)と暮らしており、家に招待されるが様子が少しおかしい。

次第に明らかになるそれぞれの過去が入り乱れていく。



監督はジャン・ルノワール。1940年にフランスの戦火を逃れて渡ったアメリカでの後期の映画で、この後インドで「河」(1951)を撮り、またフランスに戻る。

71分と短めの映画なので、描ききれていない部分はあると思いますが、それぞれの葛藤は強く感じられましたし、自然描写や、悪夢、難破船、船上での争い、など目を見張る場面も多くありました。

ジョーン・ベネットはこの映画で初めて観ましたが、妖艶で存在感がありましたし、チャールズ・ビックフォードは最近観た「アンナ・クリスティ」(1930)では無骨で明快な演技をみせていましたが、歳を重ねたこの映画では悲哀のある屈折した人物を演じており、あらためて良い役者さんだなとしみじみ。
良い。
ジャン・ルノワール作品の中で個人的暫定一位。
やはり「夜」と「水」と「白黒」やな。
王子

王子の感想・評価

2.5
超現実的なイメージのシーンが印象に残る。設定に少々難ありか。
LisaKimura

LisaKimuraの感想・評価

4.3
役者全員の存在感、少しアバンギャルドな夢のシーンの演出、大きなアクションが際立っているから、多少構成に難ありだとしても印象に強く残る作品になっている。。のかもしれません。

美女に出会って怪しげな男に巻き込まれるあたりヒッチコックっぽいなと思いながら観ていると、盲目の男とのタバコのやり取り、荒れる海上の格闘シーン(舟)など映画的なシーンもあり71分だし良いのかなとも思いつつ、なんか物足りない感じも。主人公の軍上がりでトラウマ抱えている設定は必要あったのかはよくわからない。単に自分の訓練不足かもしれない。
ルノワールは近所でコレしか借りられないので、今度遠出して借りてくるか。

このレビューはネタバレを含みます

5月18日@otsurourevue
乙郎さん@otsurourevue

『浜辺の女』(ジャン・ルノワール)鑑賞。素晴らしかった。スコット、ペギー、テッド、3者3様の過去への執着、それらの作用によってドラマが進む。 http://coco.to/movie/12706
posted at 13:34:15

5月18日@otsurourevue
乙郎さん@otsurourevue

『浜辺の女』 ペギーとテッドの関係性は『散りゆく花』を連想したし、また、これより後の作品だが『めまい』に近いものを感じた。
posted at 13:34:31

5月18日@otsurourevue
乙郎さん@otsurourevue

『浜辺の女』 テッドの家それ自体が実に過去にとらわれているという感触をもたらす。少々ゴシックなものを感じた。また、スコットの海軍時代のトラウマを現す夢の合成には明確に興奮するものを感じた。
posted at 13:36:38

5月18日@otsurourevue
乙郎さん@otsurourevue

『浜辺の女』 今少しこの作品についてネットで評を漁っていたのだけれども、大方「脚本が破綻している」との統一見解がある(評価の上下は別として)。けれども、僕が見終わったとき、あまりこの点は気にならなかった、というよりも脚本が破綻しているとは思わなかった。指摘されて気がついた感じ。
posted at 13:42:38
tjr

tjrの感想・評価

3.7
冒頭からマヤ・デレンばりの超現実的イメージが表すように(そういえば「狩人の夜」でも美しい水中シーンがあった)、これは男の過去を起点とした妄執の物語であると推察する。
婚約者と浜辺の女、二人の女性はその勝手な妄執に振り回されて気の毒である。だからどうしたという訳でも無いが、妙な味わいが残る。
本作で浜辺を走るのは馬に乗った男だが、ホン・サンスの同タイトル作では車に乗った女である。だからどうしたという訳でも無いが…
keiji

keijiの感想・評価

4.3
盲目の夫に暴力を振られる妻を愛してしまう男のファム・ファタル劇と勘ぐり観ていると途中から少しずつズレ始め観客を錯乱する不気味な映画。辻褄が合わない怒涛の終盤に呆然とするが思い返すと何度もやりとりに暗示されている。ジャンルが何なのかわからない不思議な味わい。
開始直後のR・ライアンがみる悪夢からもうゾクゾクする

盲目の旦那の前で交わされるタバコのやりとりも堪らない

主人公と旦那が釣り(ケリをつけ)に行く際、部屋の中で鳴る風の音から始まる一連のシーケンスが不安感を煽る

鶴田法男の『ドリーム・クルーズ』はこれを下敷きにしていると思うのだかどうだろう?
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