あぶく

コックと泥棒、その妻と愛人のあぶくのレビュー・感想・評価

2.8
舞台のような閉じられた空間の中で起こる食を主軸に据えた愛憎劇。セットの鮮烈な色彩とクラシック調の音楽で下世話な男の傍若無人な振る舞いや1人語りに劇的な要素が加わっており、復讐という意味でのカタルシスはあまりない。むしろ、復讐よりも愛人を仇である夫に食べさせるという行為の意味に方に重点が置かれており単調なストーリーに奥ゆきが生まれている。映画そのものの特異さだけで見る価値はあるかと。
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