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ゾンビ/米国劇場公開版のtyapiokaのレビュー・感想・評価

ゾンビ/米国劇場公開版(1978年製作の映画)
4.0
ショッピングモールでやりたいこと、すべて。インモラル、あらゆることから解放された人間に見えて、物欲に支配されている。その楽しげな消費の場面からの、仲間のゾンビ化は緩急があり、鋭い。かなりの頻度で映るマネキンが印象的で人間のために物が存在しているのではなく、物のために人間(マネキン)が存在しているような逆転を印象づける。不安を煽る音楽もよい。最後、自殺を思い止まり、燃料わずかなヘリに乗り込むのは圧倒的な生の肯定、どこか蘇った印象を受けた。生きようとする意思がある限り、人間なのかもしれない。遅いにも関わらず、圧倒的多さで驚異になり、また、噛まれるとゾンビになるというワンキル能力が秀逸。古くささや、メイクの荒さ、やや長いことを踏まえても名作であるし、楽しめる。
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