8Niagara8

儀式の8Niagara8のレビュー・感想・評価

儀式(1971年製作の映画)
4.2
現代にも通底しうる痛烈な力を帯びていた。
いわば大日本帝国に至る日本において密接に結びつき、戦後も残存していたこの国固有の精神世界をこの時既に見抜いているその視座に驚くばかりである。
家父長制を端に発する血腥さも伴った一族の姿は『犬神家の一族』にも似たものがあり、自らに重なるものではないもののどこか共感、同情を生むものである。
家父長制を真ん中に据えながらも、エディプス・コンプレックスに似た女性性への渇望、憎愛、嫉妬なるものも同時に描いてるのも見事。
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