うにたべたい

ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲のうにたべたいのレビュー・感想・評価

1.7
一応、前作「ゼブラーマン」の続編作品です。
前作の舞台である2010年に作成された作品で、本作はその15年後の2025年が舞台となっています。
前作、ゼブラーマンでは冴えない中年教師がゼブラーマンに変身して侵略宇宙人から世界を守ることとなるという、割とリアルに直結したストーリーでしたが、本作はまさかのディストピア化した世界が舞台です。
主人公は前作と同じく哀川翔なのですが全くテイストの異なった内容となっています。

東京を含む首都圏近辺は全てゼブラシティという都市になり、ゼブラシティに導入されたゼブラタイム制度によって世界で有数の治安の良い街として注目されるほどとなっていた。
このゼブラタイムというのは、毎日朝と夜の5分間設けられ、その間、警官は人を殺しても良く、また、医師や政治家などの有力者はあらゆる犯罪行為が赦されるというむちゃくちゃなルールで、それによって「悪」が認められることによって犯罪が横行しなくなるという、うーん、なんというか、頭の悪い中学生が考えたような設定だと感じるのは私だけでしょうか。
まぁともかくも善と悪がゼブラタイムによって2分化された世界で、記憶を失った「市川新市」と、前作でもキーマンだった「浅野晋平」が出会うというストーリー。

前作も微妙でしたが、本作はそれ以上でした。
色々あるのですが、とにかく説明不足だと感じます。
前作も新市がゼブラーマンになった理由がよく分からなかったですが、本作はその比ではなく、もう物語の最初から最後まで、何もかもしっちゃかめっちゃかで意味不明です。
突っ込み出すとキリがないのですが、とにかく、これは映画なのか?と疑い出すレベルで意味がわからない映像が流れます。
特撮番組ゼブラーマンと現実が符合するのはなぜかとか、なぜ新市は遠心分離機にかけられたのかとか、黒い部分が女性なのはなぜ、なぜ遠心分離機で白と黒に別れるのか、エイリアンはどういう役割なのか、知事が殺されたのはなぜか、なぜこんなアホな政策が受け入れられたのかなどなど、もうストーリーに必要な一切の説明を放棄して、雰囲気だけで作っている感じがしました。
前作は納得いかないところがあっても楽しむことができたのですが、本作は頑張って視聴して、視聴時間を確認するとまだ半分しか見ていなかったという恐怖。
途中、休憩を挟んで、スマホをいじりながら何とか見終えましたが、正直なところそこまでして見る価値はなかったのではと思うできでした。

ゼブラーマンのデザインも断然1作目の方がカッコよかったです。
2作目のゼブラーマンはゴチャゴチャし過ぎて気持ち悪くなっています。
ゼブラーマンのデザインは凝りまくっているのに、前作でいまいちだった宇宙人のデザインは変わっていないという。
ゼブラクイーンはいかにも悪というデザインなのに何故か宇宙人はデザイン変更無しで、敵役に魅力を感じませんでした。

青年になった浅野さん役の井上正大さんは良かったと思います。
ただ、浅野さんはメガネの少年なので、もう少し野暮ったい方がマッチしていたかなと。
なお、前作で登場した色っぽいお母さんは本作では登場しないです。
1はまだ良かったですが、2は見ない方がいいと思います。
がっかりのできでした。