停滞

ある結婚の風景の停滞のレビュー・感想・評価

ある結婚の風景(1974年製作の映画)
4.5
160分くらいバージョンを観ました。6つの会話劇、それぞれで結婚の様々な側面が描かれているけど、全てが(内容・時間軸的に)繋がってて結婚の本質を垣間見た、気がします。(まあ結婚したことないので)そして、そんな気にさせる見事な脚本に脱帽。。。

結婚すると、夫婦としての生活があり、子供の親としての生活があり、変わらず仕事、などなどがあり、根底に自分の欲望があると。それらをうまく回せるほど人間は器用な生き物じゃないですよねぇ〜。となると、夫婦の関係がおろそかになるか、子供をほっとくか、仕事がだめになるか、愛人に行くか、はたまた自分に目を瞑り従順に生きるか。。。袋小路だ。。だから相手のルックス・性格がどうとかは割と表面的で、結婚が人生の墓場なのは言い得て妙だと感じました。
ベルイマン自身5回の結婚と離婚。一生を添い遂げるなんて考えは1mmもないんだなと感じる笑 まさに契約更新。ベルイマンが「俺正しいだろ?」と言ってるかのような映画でした。そして私はベルイマンに心酔して行くのかもしれません。
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