イチロヲ

MOOG モーグのイチロヲのレビュー・感想・評価

MOOG モーグ(2004年製作の映画)
3.5
シンセサイザーの発明家・モーグ博士の実像を追っている、ドキュメンタリー作品。電子回路に音を出させること自体は古くから実現していたが(1919年にテルミンが登場)、モーグ博士は「電子楽器」に音楽を演奏させる技術を追い求めていく。

博士の研究は、1960年代後半に実りをもたらす。博士本人と音楽家のインタビュー、そして当時の貴重なライブ映像から構成されており、来日したモーグ博士が「太鼓の達人」をプレイするシーンが面白い。

シンセの登場をリアルタイムで体験している人たちの談話は、どれも興味深いものばかり。何もないところに、ポンッと出てきた「電子音楽」という概念。計り知れない衝撃と戸惑いを追体験することができる。

キース・エマーソン、リック・ウェイクマン、サン・ラ、ステレオラブなどといった音楽家が続々と登場。日本代表として富田勲が出てきても違和感がない内容だが、残念ながら日本人ミュージシャンは登場しない。
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