大好き。
彼女を命を懸けて守るという主人公の私情を、仕事だからという大義名分を使い、ナチュラルな必然を作り出している。でもそれが言い訳になりえる場面もあってずるい。
そういった状況で、彼女がバーで主人公を揺さぶるちょっといじわるなセリフが秀逸。
「なんで命がけでわたしを守るの?」に対し、「歌えないから」っていう返しが素晴らしい。世間一般的な評価として、彼女の歌声を認めているように聞こえるセリフだけど、個人的にも評価しているという含ませ方がうまい。
「大統領はともかく 雇い人なら誰のためでも命を懸けるの?」というわたしだから命をかけられるんじゃないのという揺さぶり、えぐい。
雪山でのアカペラうますぎ。
その他にも姉妹間の確執、インセル的な熱烈ファンが犯人であるかのようなミスリード、単なるアクション活劇に収まらない味わい深さがある作品。