蛇らいさんの映画レビュー・感想・評価

蛇らい

蛇らい

映画(678)
ドラマ(8)

ふたりの女(1960年製作の映画)

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戦争は人間から規範意識を奪い、その人間は他の人間の心も奪って行く。

てんとう虫が世界の外側にいることを羨むほど、戦争は人間を追い込む。

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

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役者って何だろうと考える境地まで連れて行ってくれる、池脇千鶴が凄まじい。

お互いの関係性に意味を持たせず、起きたことのみを尊重し、観た人それぞれの意味が後から付いてくるという部分に、脚本のタフさの秘
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チワワちゃん(2018年製作の映画)

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原作は未読。原作の精神がどこに比重を置いてあるのかで、この映画の評価は変わると思うが、読めてないのでその点では語れません。あしからず。

熱狂と虚無の対比がうまい。

誰かが周りで死んだとき、そこに意
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エルム街の悪夢(1984年製作の映画)

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内容はバカっぽいけど、ホラー演出はスタイリッシュ。

天井に浮かんで血まみれとか、ベッドが沈んで血の噴水とか、階段が沈んで足を取られるとか、壁がゴムの膜みたいに柔らかくなってフレディが出現するとか、バ
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君が世界のはじまり(2020年製作の映画)

1.0

今年どころか、ここ数年で観た映画の中で、ワースト3に入るくらい最悪であり、害悪だ。

ヒロトはマイクに向かって、同じ思いをしている人に「ガンバレ!」って言ってくれる。かつてヒロト自身が、ラジオから流れ
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おいしい家族(2019年製作の映画)

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途中でやりたいこと理解したけど、家族、身内っていうバイアスがマイナスに働いてる。言ってしまえば自分さえ妥協すれば丸く収まる状況。

しかも島という小さなコミュニティ内では説得力が削がれる。そこから離れ
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ひまわり(1970年製作の映画)

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戦争が二人を引き裂いたというドラマだが、逆に言えば戦争でしか二人を引き裂くことはできない。

戦地へ向かった夫は同時に、二度と帰って来られないどこかへ行ってしまった。

ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

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人々が分断を余儀なくされた今、一つの場所に集まり、互いに同じスクリーンを見つめ、それぞれの思いを映画に投影することの尊さを憂う。

以前とは違う世界になったから見えたこと、簡単にひっくり返ったこと、そ
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

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映像美に恍惚とする。

戦争映画は、戦場のスケールを生かすためにロングショットが多い印象だが、本作はクローズアップも目立つ。映像の中に被写体が大きく写るため、戦場の全景が掴みづらいのではと思う。しかし
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悪人伝(2018年製作の映画)

3.3

マ・ドンソク演じるヤクザのボスは風貌からどんなキャラクターなのか一目瞭然だが、殺人鬼と刑事のキャラクターに関しても、最近の韓国映画の土壌で培われた輪郭のはっきりとした造形があり、粒立ちが良い。

宣伝
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燃えよドラゴン(1973年製作の映画)

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主演作の中で一番有名だけど、内容は別にブルース・リーど真ん中ってわけでもない。

シンデレラ(2015年製作の映画)

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劇中の時代で、エラのように両親をなくし、貧乏で継母に使用人同然のような扱いをされるような苦しい状況から脱却するには、本作のような数々の奇跡が成立しなければならない。

白人女性で、王子様に気に入られ、
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パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉(2011年製作の映画)

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結果として3作目までの監督ゴア・ヴァービンスキーの演出力が引き立ってしまった印象だ。

ロブ・マーシャルのそつなくこなす側面が裏目に出ている。フォーマットとして盤石な地盤であるのだから、もっと暴れてく
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ゾンビ-日本初公開復元版-(1979年製作の映画)

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前作から10年ほどのスパンを経てのゾンビ第二作。

ゾンビという形態が技術の進歩だけではなく、社会の実状とと共にアップデートを重ねたことにより生まれる目新しさがある。

ゾンビ創世記ならではかもしれな
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

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最初にゾンビを定義付けしたのが、この映画で良かった。

ジャンル映画の在り方の手本のような作品。ジョージ・A・ロメロが、主人公役のデュアン・ジョーンズの意見を尊重したラスト。巧さだけではなく、社会への
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ルース・エドガー(2019年製作の映画)

3.7

答え合わせをせず、観客それぞれの考え方と結論に委ねる構造がすばらしい。結論の導き方によっては、否応なしに差別的な見解になるように作られてある。

この作品と観客の関係性こそが、本来の差別問題の本質に近
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.4

ジム・ジャームッシュの映画は気構えず、リラックスした状態で楽しめるのが好きだ。初見にも関わらず、さあジャームッシュの映画でも観るか、となるのである。

本作も一風変わった公園でも散歩しているかのような
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真夜中の五分前(2014年製作の映画)

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こんなにローテンポな映画には中々出会えない。

鼻、口、耳を日本語と中国語で言い合うシーンがたまらん。

EGOよっちゃんの劇中歌が、聴いたことのない曲だったので知れて良かった。

三浦春馬を偲んで。

劇場(2020年製作の映画)

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若者、青春、夢、恋、という題材にしては、薄寒さとか痛さみたいなものにクサみ消しが思ったよりも施されていて、観やすさが確保されていたので良かった。

主人公2人の出会いと別れに変な意味づけや伏線など張ら
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パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

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ニューヨークがかっこいいのか、ジャームッシュが撮るニューヨークがかっこいいのか、どっち?

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド(2007年製作の映画)

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映画におけるCGへの造詣が深い。実体が壊れる、吹き飛ぶとはなんぞやという探究心が映像に溢れている。

MOTHER マザー(2020年製作の映画)

3.4

人間が大人になるまでに、或いは親との距離ができるまでに、数えきれないほどの無数の他によって己の人間性が形成されていくのだなと改めて思う。

教育や地域社会という機関であり、家族や友人といったコミュニテ
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ハニーランド 永遠の谷(2019年製作の映画)

3.8

世界の秘境のドキュメンタリーは星の数ほどあるが、それらと一線を画すオリジナリティがこの作品にはある。

北マケドニアという下手したら初耳くらい馴染みのない国が舞台。そこで人工的な巣箱ではなく、自然に蜂
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さよなら渓谷(2013年製作の映画)

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隣家で殺人からのミステリー要素の必要性にはてなマーク。

物語をガイドする語り手としてのポジションである大森南朋が、劇中の情緒を削いでしまっている反面、あの完璧すぎるラストに持っていくには必要不可欠。
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ドラゴンへの道(1972年製作の映画)

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本作のようなチャーミングな役より、個人的には人間味の薄いブルース・リーの方が好き。

アクションの一挙手一投足が芸術的で美しい。

ドラゴン怒りの鉄拳(1972年製作の映画)

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4Kリマスター版を映画館で。

本作に出演している他のアクション俳優に比べ、明らかにモーションの滑らかさやキレが段違い。スターがスターたる所以を目の当たりにした。

美女と野獣(2017年製作の映画)

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劇中の黒人の扱われ方には疑問が残る。時代背景や舞台となる国が原作で示されている点、本作の監督も原作の設定に則った作りにした旨を明言している。

それを踏まえると黒人の歴史を脚色を超えて、ご都合主義の歴
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パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト(2006年製作の映画)

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落ちる、転がるなどの基本的なモーションをわかりやすく大胆に演出されている。ジャッキー映画からかなり影響を受けていると感じる。

フライング・ダッチマン号の船員、デイビー・ジョーンズのオルガンなどの造形
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ルパン三世 ルパン暗殺指令(1993年製作の映画)

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アニメシリーズ1stシーズンで演出を担当したおおすみ正秋が監督。キャラデザに漫画家江口寿史。

オープニングで1stシーズンを彷彿とさせるF-1の演出もあり。

百日紅 Miss HOKUSAI(2014年製作の映画)

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映画にする意義が見えてこない。主題の不透明さがそれをさらに加速させる。過去の時代を語ることで今を映すという最たる基本も欠如している。

坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK : async(2017年製作の映画)

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アンビエント、クラシック、民族音楽、すべてが織り交ぜられて、旨味しかない。美味いものに美味いものをかけると美味い。

37セカンズ(2019年製作の映画)

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主人公を演じた役者なしではきっと成立していなかった。それくらいうまい。渡辺真起子の演技も次元が違う。

せっかく実際にハンディを背負った役者を起用しているので、もっと普遍的でこじんまりした話でうまくま
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一人っ子の国(2019年製作の映画)

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過去を恥じたり、悔やまない人々が大多数なのが衝撃的だった。

そもそも完璧な合理性で生まれる人間の数をコントロールすることなんて無理。人間が物ではないことを理解していれば、容易くたどり着く結論なんじゃ
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