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青春怪談のyaaaのレビュー・感想・評価

青春怪談(1955年製作の映画)
4.0
青春怪談というタイトルながら、女性の嫉妬の「怖い」がちょっとだけあるが、スッゴい軽妙で古臭くなく現代でリメイクしてもよいんじゃないのと思うぐらい。
好きであるという情より自分達の生き方に得か損かが結婚の条件であるカップルが、同時に自分達の親同士も引っ付けようとする。
出てくる人、皆キャラ立ちしてて脚本の力強さ感じる。会話シーンのやり取りなんかポンポンとテンポよくセリフもなかなか良い。ただ喋ってるだけでなく、色んなもの食べながらと画面的にも飽きさせない。
芦川いづみさんのデビューということでバレエ団の新人として登場だが、もうプクプクムチムチで踊れないんじゃないのと心配しそうになるが、その危うい感じもなかなかおつなもの。先輩のことが本気で好きなまじの百合設定なのは驚く。
それにもまして興味をかっさらうのが「おかん」であるはずなのだが、常にもじもじきゃきゃしてる「乙女」なママ役の轟夕起子さん。
実写版ジャバ・ザ・ハットみたいな風貌ながら「カワイイ」を一人占めする脅威の演出。

同じ原作で映画化する二本のうちの一本とは知らなくて、師匠と勝負する若き市川崑監督は凄いですね。
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