アナ

チキン・リトルのアナのレビュー・感想・評価

チキン・リトル(2005年製作の映画)
3.9
動物達が人間と似たような社会を形成しているドタバタコメディという点では、アメリカポップスが散りばめられたSINGや、同じくディズニーのズートピアの前身感を抱いた。

2000年代はディズニー長編アニメは少し不遇の作品続きとなっていて、テーマパークやグッズではクラシックや90年代前半、2010年代の作品達が目立ち、どうしても埋もれてしまっている(なんなら無かったことになってるんじゃないかってくらい)。この頃はちょうどピクサーも台頭してきてたあたり。
本作はディズニースタジオとしては初の長編CGアニメだが、今の時代に残ってるかと言われるとそんなに昔の作品でもないのに知ってる人は少ない印象。

主人公のチキンリトル含め全体的にキャラ立ちも薄く、上位互換でメッセージ性の強いズートピアと比較してしまうが、中盤あたりから一気に面白くなり、チキンリトルだけでなく子育てに自信のない父親の成長物語として描かれている。クライマックスは90年代ポップスも入って来、色々雑然としてるが充分面白かったです。この近辺のコメディ・娯楽作品としてはラマ王、感動作品としてはブラザーベアの方が上回ってたかな。最後はチキンリトルが報われてて、宇宙人も良い人で、全体的に優しい世界的な回収で安心しました。
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