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グランド・ホテルのotomのレビュー・感想・評価

グランド・ホテル(1932年製作の映画)
4.8
美しく青きドナウでドイツ圏っぽい雰囲気は出てる。グランド・ホテル形式の元って事で密室群像劇として完成度が流石に高い。ちょっとしたきっかけで人間同士の物語が展開され、お金がなきゃ駄目なんだけど、お金があっても駄目って云う辺りの大人な話をしっかりやる。弱者の強みとその反対のキャラ設定が秀逸で実に良いバランス。悪さをするけどジェントルマンであれって云うジョン・バリモアの粋な感じが特にイイ。で、回転ドアの如く入れ替わって次の話へでスマートな締め。見事な躁鬱演技のグレタ・ガルボの鬱予感がツラい。
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