グランド・ホテルの作品情報・感想・評価

「グランド・ホテル」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

この時代にこの映画が作れたという意味も含めてのスコア。現代目線で見ると、突っ込みどころが色々ある気もするが、一つのスタイルを確立した点で、存在は大きいのだと思う。
「死と運命変転と再生」の物語。

一人の男の死によって生まれた、人間関係や愛といった他キャラクターと彼との濃い縁を描き、そして主要登場人物ら全員がホテルを去った後、新しい命が生まれるのが構造として美しい。ホテルにとってはこの映画で描かれた一連の波乱の一幕も、ただの日常でしかないことが、互いに全く無関係の「死」と「誕生」によって端的かつ非常に美しい形で示されているわけで。ホテルはこれからも様々な死と誕生と生活を見つめながら何もなかったように続いていく。「グランドホテルは世界中どこにでもあるさ」っていうラストの台詞がまたそれを駄目押しのように押し出している。劇的なわけじゃない、特別な出来事のわけではない。ホテルはそれまでもこれからも様々なドラマを目撃する。世界中で。そういう終始マクロな視点で物語が語られるのが良い。まさに「グランドホテル 人が来ては去りゆく 何事もなかったように」なのだ。

グランドホテル形式の映画を多く観ているわけではないので偉そうな事は言えないが、登場人物達が絡み合う土地は、他でもないそれ自体こそがその物語の真の主人公であり、登場人物達はその上で運命に踊らされる幸福な傀儡に過ぎないし、群集劇とは一定の空間が持つ逃れられぬ定めの物語なんだよな。

様々な人間関係を繋げ縁をつくり愛を与えたキーパーソンの男が、彼こそが、死ぬ、っていうのがほんとにひたすらに神(語彙喪失)。彼はそこにはもう永遠に関われない。だけど彼が居なかったら何も生まれなかった。彼は「グランド・ホテル」という“土地”が登場人物たちに差し向けた使者なのだ。死んではじめて役目を達成したのも、それだからこそなのである。

素晴らしい映画だった。時代を経て残るものにはやっぱり力が宿っているし、単純に演出や構造も図抜けている。サイコーであった。
2019年5月7日

レンタルビデオで見ました。
何十年ぶりの再見です。

やはり、2人の女優さんが見たかった。
特に、ガルボは大好きな女優…
ただただ 見とれていました。
Hito

Hitoの感想・評価

3.6
1932年の作品なのにそれを感じさせないテンポ感。アカデミー賞の最優秀作品賞だけノミネートされ、受賞した最初で最後の作品らしい。グレタ・ガルボさん、ジョーン・クロフォードさんがとても美しかった!特典の淀川さん(映画評論家)のお話に納得、、!
maro

maroの感想・評価

3.8
古い映画だけどテンポもよく面白い。
名作といわれるのも納得。グランドホテル形式の語源と聞くとなるほど感あり。
プライシング氏が少し哀れ。
心太

心太の感想・評価

4.3
80年以上前の映画だが、見どころは数多くあった。テーマとしては現代にも通じている。ジョン・バリモアが性格もカッコいい。しかし、下衆野郎が...。
かりん

かりんの感想・評価

3.5
名画勉強。
その当時はかなり画期的な構成だったということだが、あまり知識がないとそこまで面白くはないかも?
色んな人の話が出てくるが、マダムが最後かわいそうだった。あのあとどうなるんだろう。
ジョーンクロフォードが意外に素敵な女優さん。怖い人にはあまり見えない…。
クリンゲラインが酔っ払ったシーンで結構名言言ってたな。
男爵とクリンゲライン役のお二人は実の兄弟で、なんと男爵はドリューバリモアのおじいちゃんと知ってびっくり。かっこいい。
しゅん

しゅんの感想・評価

4.0
【1920年代、ベルリンの高級ホテル“グランド・ホテル”内でバレリーナのグルシンスカヤら客達の出会いがそれぞれに影響を与えるドラマ映画】
アカデミー作品賞51/91作目の鑑賞。

[意外な出会いで人生が変わる]
グランドホテル形式(いわゆる群像劇)の語源。1932年にこの編集は凄い。
オープニングからワクワクで、主要登場人物達が電話をしているシーンが次々に繋がれるキャラ紹介を兼ねたシーケンスのスピード感たるや。
その後は恋愛や何やらを絡めつつオープニングの伏線を回収する形で新たな1日へと収束していく。
ちなみに2019年現在作品賞のみのノミネートで作品賞受賞の唯一の作品。これはもうないかもね。

この年にアカデミー編集賞あったらそれも獲得してたんじゃないかしら。
登場人物が多くて複雑かと思ったが、グランドホテル形式の元祖だけあって主要5人とシンプルなので問題なし。
ジョン・バリモアとグレタ・ガルボの進展は難があるが男女の仲なんて色々だからなぁ。
始まりと終わりの変化、余韻、中だるみもせず楽しめた。
Tamayama

Tamayamaの感想・評価

2.5
20190306鑑賞

「グランドホテル形式」の語源となった作品を観ておこうと思って。現代の作品と比べてしまうとやはり、ストーリー展開の起伏が少なくオチも弱くて、「この程度で映画として成立しちゃうのかぁ」という感じだったけど、群像劇が好きなので、その根幹となった作品を一応観ておけてよかった。








※※※以下ネタバレ※※※

クリングラインが賭けで大勝ちしたのは、その後男爵が何らかの計略でクリングラインをはめてその金を手に入れるという伏線かと思ったら本当にただツイてただけだったし、男爵が社長に殺されたのも殺されたふりをしていただけで、クリングラインとタイピングの女性と男爵の3人が実は組んでいて、社長から大金をせしめてみんなで逃げる…みたいな展開になるのかと思ったら本当に殺されちゃってた。現代の作品ならそれくらいのどんでん返しはあるので、期待してしまった。
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