西東京

妻は告白するの西東京のレビュー・感想・評価

妻は告白する(1961年製作の映画)
4.5
すれ違い続ける、互いを理解し合えない映画。せっかくのシネスコでも誰かと誰かが横並びに顔を見合わせて話す瞬間が一切なく、人物が常に奥行きのズレた位置にいる。人が同一線上に並ぶのは宙吊りにされたロープのラインでのみ。視線は逸らされ続け、女は背中に話しかける。そのまま最後まで顔を合わせることはなく、若尾文子はどうしたって顔を合わせることができない真上を見上げた姿勢で映画が終わる。自ら理解を拒絶するラストがかっこいい。最高。
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