ローズマリー

ラストサマーのローズマリーのネタバレレビュー・内容・結末

ラストサマー(1997年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

612本目。
2022 418 12月配信終了第6弾
なーんかどっかで全く同じ展開の作品があったなぁと思ったら最終絶叫計画だ。あれはホラーのパロディの詰め合わせだから最初に本家のこっちを観とくべきだったなぁ。改めて見ると構成全く同じで作ってたのか。車走行中に上から体出して人を轢くところとかバリーが怒鳴り散らして皆んなに約束させるところとか…




7月4日の夕暮れ時。海岸線の崖に青いシャツの青年が座って酒を呷っている。彼は”愛してるわ”の刻印があるペンダントを見つめ背後の物音に振り向くが打ち上がった花火に気を取られ夜空を見上げる。それは近くの漁師町で開催された独立記念祭の花火でキュートな女子高生ヘレン・シバースは美人コンテストのクイーンに選ばれきらびやかなティアラを贈られ「N.Y.に出て女優になるわ!」と宣言。2階席で見ていた親友のジュリー・ジェームズとその彼氏レイ・ブロンソンも大喜びでヘレンの彼氏のバリー・コックスも鼻高々ではしゃいでいた。高校最後のこの夏を終えるとヘレンたち3人はN.Y.へ、ジュリーは奨学金でボストンの大学へとそれぞれが輝かしい未来へと旅立つのだ。彼らはその後浜辺のパーティに繰り出すがヘレンは姉のエルザに「不良娘」と嘲られジュリーにしつこく言い寄る幼なじみマックスと酔ったバリーがケンカになり岩場の入り江ドーソン・ビーチへ向う事に。4人は焚火を囲んで”鉤爪の殺人鬼”の都市伝説で盛り上がる。それは鉤爪の殺人鬼にカップルが襲われ車に残った女性が奇妙な音に気づき車の上を見ると殺害され木に吊るされた彼氏の爪先が当たっている音だったという都市伝説で3人の話は微妙に食い違いレイは実話だと言い張る。
その後彼らはカップルに分かれN.Y.に行くヘレンは女優、バリーはフットボール選手になる夢で盛り上がり同じくN.Y.に行くレイはボストンに行くジュリーと分かれを惜しんでいた。深夜4人はバリーの車で帰途に着くが悪酔いしたバリーの代わりにレイが運転しバリーが酔ってサンルーフから身を乗り出して酒をこぼしレイと揉めるうち車は道に飛び出した何かを撥ねてしまう。車は激しくスリップして止まりバリーは頭から流血しながらも父親の車が凹んだことに激怒してレイとケンカになるが撥ねたのが人間の男性だと知った4人はパニックに。それは青いシャツの男性だったが顔が血まみれで誰かもわからず息が無いと知った瞬間全員が輝かしい未来が暗転する恐怖に駆られる。ヘレンは車に戻ろうとしてバリーに連れ戻されジュリーは「救急車を呼んで『男が急に飛び出した、運転していたレイはシラフだった』と証言すれば大丈夫」と言うがレイは「飲酒運転を疑われるに決まってる!全員電気イスだ!」と言いバリーは「ヘベレケの俺が一番に疑われる!」とブチ切れ死体を隠そうと言い出す。レイは「死体を海に流そう」と言い反対するジュリーに「僕は家族も無く弁護士費用なんか払えない」と説得。バリーは「君の大学進学も奨学金もパァだ警察に行けば人生は終わりだ」と言い出す。その時運悪くマックスの車が通り掛かりバリーとレイは咄嗟に死体をガードレールに隠し酔ったバリーをヘレンとレイが介抱するフリをしジュリーが車に駆け寄って何とかごまかそうとする。マックスはその様子を訝しむが死体には気づかずレイを言い負かしたところで納得し去って行く。彼らはその後立ち入り禁止の古い船着き場に行き死体を捨てようとするが直前でジュリーが男の腕の”スージー”というタトゥに気づき「IDを確認しなくていいの?」と言い出しレイが怖気づく。けれどキレたヘレンが「私がやる!」と近づいたところで男の意識が戻って揉みあいとなり男はティアラを掴んだまま海に落ち狂乱するヘレンのためバリーが飛び込む。男は茂った藻の中で目を見開きティアラを掴んで離そうとはしなかったがバリーはティアラを奪い返し「この事は絶対誰にも言うな!言わないと誓え!」と狂ったように怒鳴り散らす。ヘレンとレイは誓うがジュリーは首を絞められやむなく「誓うわ」と口にする。彼らが去った後船着き場の入口には”愛してるわ”の刻印のペンダントだけがポツンと残されていた。
1年後大学の寮で暗い顔でパソコンを打っていたジュリーは友人に励まされしぶしぶ彼女の車で海辺の実家に送ってもらう。母親はずっと音沙汰がなく成績も芳しくない彼女を案じていてジュリーも亡き父親との家族写真を見て涙ぐむが届いていた手紙を見て蒼褪めた。その手紙には差出人が無く「去年の夏何をしたか知ってるぞ」と書いたメモが入っていた。彼女は怯えた夜を過ごし翌日ヘレンの姉の洋品店に連絡先を聞きに行くがヘレンは女優への道を諦めて実家に戻りその店の売り子になっていた。ジュリーは例の手紙を見せ「あの夜誰かに見られてた」と言いヘレンと共にバリーに会いに行く。2人はすでに破局しておりバリーもやはり挫折して裕福な実家に戻り久しぶりに訪ねてきたヘレンに眉を顰め2人が事件の事を口にするたび奥にいる母親を気にしていた。またジュリーは「あの男はデビット・イーガンであの3週間後新聞に死体がエビ網に掛かって発見され死因は”溺死”と書かれてた。不慮の事故だろうが殺したのは私たちよ」と打ち明ける。けれど彼女もレイと破局していて彼の連絡先を知らなかった。するとバリーは「1年後に脅迫状を寄こすなんてまともじゃない、マックスに違いない」と言い出し3人は漁師になったマックスが働いている港に向かう。バリーは仕事中のマックスを呼び出して掴み掛り手元にあった作業用の手鉤を突き付けて脅すが彼は事情も分からず憤慨していただけだった。また彼らは結局N.Y.から戻って小さな漁船を持ち漁師となったレイにも偶然再会しヘレンとバリーは気を利かせて帰って行く。事情を聞いたレイは「犯人がマックスなら君たちを妬んでふざけた手紙を書いただけさ」と言い無理に笑顔を見せるジュリーに「去年の夏の事僕を責めてるんだろ?」と言う。彼女は「私は自分を責めてるだけよ」と泣きながら帰ってしまった。その後マックスはムカつきながらカニを大釜で茹でる作業をしていたがその湯気の中から黒い長合羽を着た何者かが現れ手鉤で襲われ殺害される。またその夜ジムに行ったバリーに何者かがつきまといロッカーに「知ってるぞ」と書かれた彼の車の写真が挟んでありジャケットと車のキーを盗まれる。彼が気づいて飛び出した時には彼の車がバックで走り出した後だった。バリーは必死で車を追うが車は少し先で止まりマックスと決めつけて激怒する彼めがけて突っ込んでくる。車はバリーを撥ね上げ倉庫に突っ込んで止まるが降りて来たのはマックスを殺害した長合羽の男。バリーは負傷して動けず必死で助けを呼ぶが男は帽子と襟で顔を隠していて懐から手鉤を取り出し「許してくれ!あれは事故だったんだ!」と叫ぶバリーに迫る。バリーは大ケガをして病院に運ばれるが駆けつけた3人に「犯人の顔は見てない」と言い通報して警察を頼ろうと説得するジュリーに「殺そうと思ったら殺せたのにからかわれたんだ」と言い「犯人が着てたのは猟師なら誰でも持ってるスリッカーコートだ」と説明するレイを疑い「自首は許さんぞ!」念を押す。そこでヘレンが「犯人を捜してなんとか説得しよう」と言い出しデビット・イーガンの遺族を当たる事に。その帰りレイは「マックスが怪しい。ジュリーと2人で会いに行こう」と言い出すがジュリーに拒絶される。
ジュリーはヘレンと図書館に行きデビット・イーガンの記事を調べ彼のタトゥの”スージー”が彼の婚約者であり彼が起こした自動車事故で海に転落し死亡していた事が判明。彼の遺族である母と姉が住む家に向かうことに。それは人里離れた古い一軒家でジュリーは応対に出た姉に「車がエンストしたので電話が借りたい」と言い上がり込む。2人は偽名で会話しなんとか信用を得るが部屋の中にはスリッカーコートが掛けてあった。姉は同じ高校の卒業生でミッシー・イーガン、人恋しさからかジュリーの質問にも素直に応じ「弟のデビットは去年死んだ」「パパは昔死んでママは弟の死のショックで精神科に入院して今は一人暮らし。人生が変わったわ」と打ち明けた。2人はショックを受けるがヘレンが「デビットによくツルんでた友達がいたはず」と切り出し「葬儀の後ビリー・ブルーという賢そうな青年が弟のお悔みに来て恋に落ちたが実らなかった」と聞きそそくさと車に戻る。2人は罪悪感に打ちひしがれるが忘れ物を届けに来たミッシーに怪しまれる。その夜家に送ってもらったヘレンは別れ際「スージーが亡くなったのは1年前の同じ日だからデビットは(自責の念から)自殺したのでは?」と言うが「そう思えば気が楽になる?」と言われ「あなたを親友だと思ってるし会いたかったのに…」と涙ぐみ帰宅する。家のリビングではヘレンの父親がTVの野球中継を見ていたが彼女には全く無関心だった。彼女は落ち込んだままキッチンに行くがその時玄関からスリッカーコートの犯人が侵入し2階の彼女の部屋のクローゼットに隠れる。ヘレンはそれに全く気付かず部屋に行きティアラを手に取る。そこにエルサが来て「明日は棚卸だから10時に出社して」と言うが「明日は独立記念祭だしパレードがあるから行けない。去年のクイーンも参加するのが伝統だから」と断られ「憐れな子」とこぼして出て行く。犯人はその様子をクローゼットからじっと覗いていた。
いよいよ独立記念祭当日。ベッドで目覚めたヘレンの頭にはティアラが着けられ髪はざんばらに切られていて咄嗟に鏡を見に行ったヘレンは口紅で書かれた「SOON(もうすぐだ)」という文字を見て悲鳴を上げ鏡を叩き割る。知らせを聞いたジュリーはすぐに車で向かうがトランクから妙な音がしたため車を停め確認する事に。トランクの中には無数の生きたカニとバリーのジャケットを着たマックスの死体が入れられていた。彼女は悲鳴を上げてヘレンの家に駆け込みヘレンを慰めに来ていたバリーと3人で車に戻りトランクを開けさせるが中は何事も無かったかのように元に戻っていた。バリーは半信半疑だったが髪を切られたヘレンは「信じるわ」と怯えジュリーは「あの男の仕業よ!見張って脅してるのよ!私たちが警察に行かないかどうか試してるのよ!」と言い見えない犯人に向かって「あんたの目的は?!何を狙ってるの!」と叫ぶ。3人はそれまで連絡が無かったレイに会いに行くがバリーがいきなり殴り掛かり「キレた漁師!お前がやったんだろ!」と怒鳴りつける。レイはわけが分らず「僕にも手紙が来たんだ!」と言い返すがマックスの死も知らず実際の被害にもあってないよう。ジュリーとヘレンはこれまでの事情を説明し「デビットの同級生ビリー・ブルーが事件のカギを握る人物だ」と断言。また彼らはミッシーの卒業年度からデビットとエルサが同学年だと気付きエルサの卒業名簿からデビットの写真を見つけ出すが死体の顔が判別できなかったため彼かどうかは不確かだった。ジュリーは「ミッシーに卒業名簿を見せビリー・ブルーが誰かを聞き出そう」と言い出すがレイは「パスする」と言い出しミッシーの元にはジュリーが1人で向かいヘレンはパレードに参加して囮となりバリーがガードする作戦を立てる。レイは「バカげてる!町から離れれば済む事じゃないか!」と説得するがジュリーは毅然として「チャンスは7月4日の独立記念日である今日だけよ!どこに逃げても安らぎはないし危険が迫ってる!犯人と対決するしかないのよ!」と言い放つ。澄み渡る青空の下いよいよ独立記念祭のパレードが始まりヘレンは前年のクイーンとしてオープンカーから手を振り同じ車に乗った護衛役のバリーと微笑み合う。彼女は群衆に注意を払うが群衆にはスリッカーコートの漁師が複数いて見分けがつかない。
一方ミッシーの家に一人で向かったジュリーはミッシーから「弟は自殺だった。スージーの死を皆に責められ責任を取った。遺書もあったが保険会社に見られないよう隠してた」と言われ、”遺書”を見せられる。それは彼らに届いた脅迫状と同じ物だった。ジュリーは思わず「これは遺書ではなく脅迫状だ」と言ってしまいやむなく「実はあの夜彼を撥ねた。スージーというタトゥもあった」と打ち明けるがミッシーは「弟はタトゥを入れてない!」と怒り始め追い出さる。彼らが撥ねたのがデビット・イーガンでは無いと気づいた彼女は急ぎ会場へと向かう。一方祭り会場では美人コンテストの準備が着々と進んでいたがパレードの途中である家のベランダに立っているスリッカーコートに手鉤をギラつかせた犯人を目撃したヘレンはステージの垂れ幕の後ろでバリーに打ち明け抱き合っていた。コンテストが始まりヘレンは前年のクイーンとしてステージに座り2階席から見守っているバリーを見てホッとする。しかし候補者の歌が始まった直後にバリーが犯人に襲われるのを目撃したヘレンは狂乱してステージを駆け下り「彼が殺される!助けて!2階席にいるのよ!」と騒ぐが観客に阻まれ駆けつけた警官と2階席を見に行く事に。警官は彼女を連れて2階席を調べるが犯人はおろかバリーも見当たらず性質の悪いジョークだと言われて終わる。2人は気づいていないが2階席の手すりからは血が滴っていた。泣き疲れて呆然とする彼女を警官が家まで送ると言いティアラは次のクイーンのために取り上げられる。ヘレンがパトカーで家に向かっている頃ジュリーはようやく家に戻りネットで真犯人の情報を探していた。その帰り道ヘレンは必死で警官に事情を話し「信じて!」と訴えるが警官は「例の都市伝説なら犯人は鉤爪の殺人鬼じゃなくて精神病患者だ」と聞き流し近道だからと細い路地に入って行く。すると道の先に故障した車を修理しているような人影があり警官は彼女をパトカーに残して様子を見に行く事に。その男は案の定犯人で泣き叫ぶヘレンの目の前で警官を手鉤で殺害しパトカーに近づいてくる。パトカーの後部座席はロックされ運転席とは金網で仕切られていて逃げられず彼女はやむなく後部窓を蹴り破って逃げ出す。
その頃ジュリーはようやく「(デビットの婚約者)スージー・ウィリス 溺死 遺族は父親のベン」という記事を見つける。ヘレンは大通りに逃げ洋品店でひとり居残っていたエルサに助けを求め間一髪で店内に逃げ込むがエルサは相変わらず彼女を見下し必死の形相で「襲われたのよ!裏口も締めて!」と叫ぶヘレンにしぶしぶ従いのんびり裏口を締めに行く。ヘレンは2階のデスクに走って警察に電話をするが相手が出る前にすでに侵入していた犯人にエルサが殺害されその断末魔の叫び声が店内に響き渡る。ヘレンはエルサを呼びながら恐る恐る1階に下りていくが犯人はエルサの遺体を魚のように手鉤で引きずりマネキンのフリをしてヘレンに襲い掛かる。彼女はなんとか逃げて店の奥へと逃げ込みトイレにあったエルサの死体を見て叫び声を上げ手動式の荷上げ台で2階に逃げ3階のマネキン置場で犯人に追い詰められ窓から飛び降りる。一方ジュリーはようやくコンテスト会場にたどり着くが人々は花火大会に向った後で誰も残っていない。その頃ヘレンは必死に逃げ回るうち路地で迷い盛大に打ち上げられた花火の明かりで表通りを練り歩くパレードを見つけ助けを求めようと走り出す。しかしその路地には大量のタイヤが積まれていて彼女はその間から現れた犯人に襲われる。その様子はタイヤに隠されて通りからは見えず悲鳴は花火の音と人々の歓声に掻き消されて誰にも届かず彼女は必死に犯人と揉みあい抵抗するが殺害されてしまう。パレードが終わる頃ようやくジュリーが駆けつけるがヘレンには気づかず船にいるレイに助けを求めに行く。ジュリーは「私たちが撥ねたのはスージーの父親漁師のベンでベンがデビットを殺したの!ベンはあの時死んでなかったのよ!」と話す。レイはジュリーにとりあえず船で話そうと手を差し伸べるがレイの船体にあった船名が”ビリー・ブルー”である事に気づいた彼女は「ミッシーを訪ねたのはあなただったのね!(デビットの)友達が犯人だなんて!」と叫び逃げ出す。
けれど船着き場の柵にはいつの間にかカギが掛けられていて出られずジュリーが逃げ回るうち他の船から出て来た中年の漁師らしき男が腕を突き出してレイを倒し「あの船に乗れ!」と叫ぶ。ジュリーはとりあえずその男に礼を言い指示された船に乗り込むが船内にはスリッカーコートが掛けてあり船室には彼らの新聞記事の切り抜きや写真がたくさん貼り付けてある。事態に気づいたジュリーは慌てて逃げようとするが扉にはカギが掛けられていた。男はその隙に舫い綱(もやいづな)を外して出港準備をし「何かトラブルかね?」と声を掛けデビットが持っていた”愛してるわ”のペンダントを幼いスージーの写真の脇に掛け「せっかくの7月4日だってのに若者はもっと楽しめ…飲んで騒いで人を車で跳ねてしらばっくれて…」とこぼしながら振り向く。ジュリーはようやく彼こそがデビットを殺害したスージーの父親=ベンであり彼らが夜道で撥ねて海に沈めスリッカーコートに手鉤の殺人鬼と化した男だと気づいて逃げ出すが船はすでに出港した後で気づいたレイがボートで後を追いかける。ベンの船の名前は”スイート・スージー”だった。船上ではジュリーとベンのせめぎ合いが始まっていてベンは手鉤で彼女を追い掛け彼女は発煙筒で対抗しようとするが船を揺らされ落としてしまい船倉へと逃げ込む。その隙にレイはボートから船に乗り込むがすぐにベンと戦いになり船倉を逃げ回っていたジュリーが甲板に顔を出した瞬間レイが気を取られて手鉤で攻撃され海へと落下。ジュリーは悲鳴を上げて再び船倉に逃げ込みベンに追われるうち細かい氷が詰まった氷室へと逃げ込む。そこには殺害されたヘレンやバリーの死体が隠されていた。一方レイは網を伝って何とか船に戻りジュリーの悲鳴を聞いて彼女が船倉にいる事を知る。手鉤を持ったベンは氷室の出口で待ち構えて上げ戸を上げ逃げ込んできた彼女を見てニヤつくが船室の屋根に上がっていたレイがクレーンのフックを投げつけ倒す。レイはようやく彼女を甲板に引き上げるが気づいたベンに襲われて倒される。ベンはジュリーを捕まえ「7月4日だぞジュリー!1つ忠告しておく!生死の確認もせずに安心するな!」と言い手鉤を振り上げるが手鉤がマストのロープに引っかかりその瞬間ベンがロープのリールを開放する。ベンの体は瞬く間にマストの頂上まで引き上げられその手は滑車に挟まれて千切れて逆さ吊りとなり海に転落する。”スイート・スージー”号は父親の代わりにジュリーとレイを乗せ走り去る。船は港に戻り2人は無事警察に連絡し助かる。2人は捜査員でごった返す船着き場で抱き合い、ジュリーは「結局誰も殺してなかった」と言いレイも「悩んだあげくデビットの事を知ろうとしてミッシーに近づいたが君に嫌われるのが怖くて言えなかった」「君を失いたくない。愛してるよ。君だけが心の支えだ」と打ち明けジュリーは「分ってるわ」と答える。そこに保安官がやって来て殺されかけた理由を聞くが2人は声を揃えて「分らない」と言う。間もなく漁網に掛かった手鉤を握ったままのベンの手首が上がり保安官は「身体もじきに見つかるさ」とこぼす。
1年後。ジュリーは大学に戻って成績も上々、校内のシャワー室でN.Y.にいるレイと携帯で楽しげにお喋りしている。その時友達が彼女宛ての手紙を届けに来たためシャワーを出しっ放しにして見に行く。ジュリーはその表書きを見てゾッとするが中味はパーティの招待状で気を取り直してシャワー室に戻ると中は湯気で真っ白に煙っていて個室のガラス扉に指文字で「知ってるぞ」と書かれていた。その時その扉の中から金属の音がして彼女が振り向くと同時にスリッカーコートの何者かがガラス戸を突き破り彼女に襲い掛かる。
ローズマリー

ローズマリー