とぅん

ニュー・シネマ・パラダイスのとぅんのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

不朽の名作を10年以上ぶりに再鑑賞。

映画監督として活動するトトが、故郷の母親から子どもの頃に交流していたアルフレードが亡くなったことを告げられ、アルフレードと大好きな映画館と共に過ごした幼少期と青年期を回想しながら、30年ぶりに故郷に帰ることにする•••みたいな話。

映画館「ニュー・シネマ・パラダイス」に入り浸るトトだったけど、当時の村には映画館で映画観るぐらいしか娯楽がなくて、人々が大勢押しかけて、思い思いに映画を楽しんでいる描写がもうノスタルジックで。
最初は神父が運営してたから、キスシーンがカットされててヤジが飛ぶとか面白い。
映写室でアルフレードと交流したり、客席で映画を楽しそうに観る少年トトの顔だけで、もう泣かせる仕様になっているよなぁ。

映画を観れなかった人たちが映画館に押しかけてきて、彼らのためにアルフレードが広場の壁に上映するシーンがめちゃくちゃ好き。
まぁ、その後火事が起きて、アルフレードは失明してしまうのだけど•••。

アルフレードの手で隠れている間に幼少期から青年期に顔が変わるシーンも印象的で、そこからは恋に悩む青年トトの話が始まって、やっぱりここでもアルフレードと映画がトトに寄り添ってくれる。

故郷に帰って、アルフレードとニュー・シネマ・パラダイスを葬ったトト。
村にはテレビもビデオもあるから映画館に人が来なくなったというのが、なかなかに切ない。
アルフレードが遺してくれたフィルムを観たら、あの頃にカットされていたキスシーン集になってて、ノスタルジーに目を潤ませるという見事なラストシーンだった。最高。
とぅん

とぅん