えちぜん

ビフォア・サンセットのえちぜんのレビュー・感想・評価

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)
4.7
ビフォア3部作は個人的にも映画史的にも最高級の傑作と思ってる。そしてその中でも真ん中の「サンセット」が1番好き🎵ラストのオチのつけ方までサイコー!

「出会い」のサンライズもいいが、「再会」のサンセットが、同窓会をやる年代に入ったいま何とも言えない味わいでたまらない‥‥( ´∀`)。大人になるとなかなか人との距離感が縮めづらくなるのに、10数年ぶりに会う同級生たちとは、一瞬であの頃の雰囲気に戻れてしまう不思議な瞬間。本作で9年ぶりに再会するジェシーとセリーヌも、役者とホンモノの恋人との境を感じさせないほどにそれを体現してくれる。

ただしゃべるだけなのに、なぜこんなに目を離せないのだろう。アドリブのようで入念に練られた脚本らしいけど、まさに映画の魔法だと思うし、実験的な試みだ。特にジュリー・デルピーはキャリア通じて最高のハマり役で魅力的すぎる。

ジェシーが恋人との再会に望みをかけてパリに訪れる導入は、リンクレイター監督の実体験から生まれた設定なんですね。監督がかつて運命的な一晩を過ごした女性と再会できる希望を込めて、この2作目を制作しリリースしたらしい。しかしその女性は現れず、実はしばらく前に交通事故でなくなっていたという…映画以上に、本当に切ない実話だけど、それを聞いてさらに本作が愛おしくなったよ( ͡° ͜ʖ ͡°)
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