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警視庁物語 全国縦断捜査のcatmanのレビュー・感想・評価

警視庁物語 全国縦断捜査(1963年製作の映画)
4.0
1963年公開。シリーズ第21作。尺は82分、 60分前後の作品が多い本シリーズの中では長編の部類に入る。ロケ地も返還前の沖縄に始まり東京〜秋田〜四日市と異例の長距離移動で、特段の予算と気合が感じられる力作。事件の闇も一段と深くドラマも充実しているが、それだけにシリーズ本来の持ち味である中年刑事達が粛々と捜査を進める日常の乾いた味わいは薄れてしまっている。沖縄の本土復帰を訴求するメッセージが感じられるのも印象的で、当時の街や人々の様子は大変興味深い。現地へ飛ぶのが生真面目な長田刑事じゃなく私の推しメン林刑事だったら、もうちょっと味のあるテイストになっていたんじゃないかと思ったり。まぁでも長田さんは刑事部長だし適切な人選か。フマキラー・ベープマットとの露骨なタイアップはご愛嬌。音楽は菊池俊輔。
ところで本シリーズのプロデューサー斉藤安代が、女性ではなく ”さいとうやすのり”という男性であることを今さら知って「あ…」となった
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