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ロボコップ2のmatchypotterのレビュー・感想・評価

ロボコップ2(1990年製作の映画)
3.5
さぁ、2周目いこう。
3部作×4シリーズ、ぐるぐるローテーション。
Part.Ⅶ。2周目①。

前作では、、、荒廃しかけてるデトロイトの治安と秩序を取り戻すために生み出されたロボコップとメカ兵器。

だが実は、政治的な利権争いや軍事目的も視野に入れた裏背景がある中で、瀕死のマーフィがロボコップになっても記憶を取り戻しながら復讐に燃えつつも正義を貫きデトロイトを守る話。

インパクトのある絶対的な主役とキャラクターがありつつも、彼を取り巻く社会的な背景を織り込んでいた。さすが、ポールヴァーホーヴェン。

この続編2では、引き続きデトロイトを取り巻く政治や治安問題はありつつも、どちらかと言うと『ロボコップ』自身を掘り下げ、サイボーグ技術競争のSFアクション重視になってるイメージ。

絶対に日曜洋画劇場で観たことあるはずなのに、あんまり覚えてなかった。子供の頃の記憶は本当にアテにならない。

まず、デトロイトが前作以上に荒廃している。
1で治安を取り戻すキッカケで生み出されたロボコップ、今まで何してたんだ、と言いたくなるぐらい荒れている。

そして、その再び荒れた原因が新たな麻薬とその密売組織が台頭したこと。
もう荒廃しまくってるから大っぴらに取引されたり、挙げ句の果ては警官の中にもヤク中が出ている状態。

どんどんどんどん街が荒れていく、、、かと思いきや、ここで今回のロボコップが活躍し始める。

今回の『ロボコップ』、前作以上にロボい。
動きや話し方がいよいよメカっぽくて、前作よりもマーフィの人間味が薄れている。

そして、よりピカピカした光沢感が出ている。まるでウルトラマンがAタイプからBタイプになった、を思い出した。洗練されて帰ってきた。

、、、が、今回の“メカ増しピカピカロボコップ”、その麻薬組織の中枢に近付くも、返り討ちに遭い、無惨な姿に。

そう言えば、ロボコップって普通のパトカーに乗ってるけど、専用のロボコップカーってないんだっけ。
『マッドマックス』、『バットマン』、『ナイトライダー』、的な。
この頃の、アメリカヒーローの流行りなのに。

その辺りは逆に“庶民派”、“皆と同じ”の身近な存在寄りの設定なのかな。

しかも、知らなかったけど、“保証期間は過ぎてる”らしい。
だから、返り討ちに遭ったロボコップを金かけて治すか、スクラップするかで一悶着もある。

そんなこんなで、この2作目は、死にかけていたマーフィの肉体が使用され、人間としてのマーフィの記憶を引き継ぎながら、人間らしくもありたいロボコップの正義、みたいな部分は少し無くなった。

その分、ロボとして、ロボだけども、人間では如何ともし難くなってしまったメチャクチャなデトロイトを、そこで生活する人々に寄り添って、やや強硬に世直ししていく、そんな姿が多く描かれる。

実際、頭脳の回路がバグって変なこと口走ったり、妙に説教臭くなったりして、若干キャラ変したり、良い意味ではバラエティに富んだ一面も見られる。

その他、麻薬組織やら、何やらその“ボス”がまた新たに改良されてメカ兵器“2号”になるあれこれやら、クリスタッカーみたいなアンタで大丈夫かデトロイト新市長とか、前作よりも飛び道具的に強烈できな臭いヤツらが多くなってたり。

だがそれでも、多勢に無勢でも躊躇うことなく、相手がどんなに強力な武力や装甲でも危険を顧みずに、地道にしぶとく、何度倒れても何度でも立ち上がり犯罪と戦うロボコップは健在。

今回はポールヴァーホーヴェンではないが、要所要所にTVのニュースを差し込んで、世論や世間の様相を伝えるスタイルも継続。

このスタイル、そう言えば『スターシップトゥルーパーズ』にもプロパガンダ的な広報映像演出があるけど、これ、ポールヴァーホーヴェンの得意技なんだな、きっと。

ロボコップが右手で発砲する時に左手を振り上げてる“あの姿勢”、カッコいいと思ってたけど、今観ると不自然に見える時もあるんだな。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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