だんぷりん

アメリカン・サイコのだんぷりんのレビュー・感想・評価

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)
4.0
Biting satireと言える一作。
ハーバード卒でウォール街の投資会社
に副社長として勤務するパトリック。
素晴らしい肩書を持ちながら、
作中では仕事の話が全く出てこない。
出てくるのは側から見たら
全く区別が付かない紙質での
名刺の対決、人気のレストランの
予約について。連続殺人が夜な夜な
繰り広げられているのに、誰も気づかない。
誰も見えない心の傷や叫びが
血しぶきとなって表現されている。

快楽殺人をやめられない主人公の姿はアドレナリン系の幸せのみを追求した人間の最終系を観ているようだった。

パトリックは、本当に殺したのか?
それとも妄想?という謎を残してるが、
全てこれは皮肉を表すための表現で
あると考えると府に落ちる。

観終わった後に何度もシーンの意味について、考えさせられる一作。

この流れでファイティングクラブを
観ると面白かった。

1980年代のヤッピーについて、
掘り下げたい場合この映画が役に立つ。
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