だんぷりん

ザ・メニューのだんぷりんのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・メニュー(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

現代版注文の多い料理店。

富や名声を得るために入ったシェフは
幸せじゃないと残し、自ら死を選ぶ。
ここから一気にホラー展開へ。

一つ一つのコースの中に現代社会の闇が
ブラックユーモアとして織り交ぜられている。「セブン」みたいな感じ?
現代社会の闇をコースにしたらこんな感じなのかなとちょっと笑ってしまった。

印象的だったのは、レイフファインズ扮するシェフのジュリアンの記憶。
暴力的だった父親、母親を守るためにハサミで父親の足を刺した記憶をオマージュした、料理。
その後のコースで、ジュリアン自体も男の混沌を表現した内容で局部を刺される。
つまり自分は母を守るために父を刺したにも関わらず、結局は部下にセクハラをし罪深いのである。なぜなら男だからだ。
男の残念な性を表している。
そしてそこにいた男客もみんな女を置いて逃げる(残念ながら全員逃げられないで連れ戻されるのもコースの一環)。
梅干しにフォーム仕立ての料理は吐き気でした。。

プロミシングヤングウーマン観た人なら、この展開を見逃せないのではないだろうか。

最後のチーズバーガー。あれだけ
観ながら味が脳内で再現できた。
美味しそうだけど、胸焼けしそうな映画。
最後にジュリアンがお客さんの食べたいものを作れて良かったさえ思った。

好き嫌いが分かれるので、1人で観に行くのが良いです。

久しぶりにパンチのある映画を見て(既視感がない)色々考えてしまう内容。
そしてコースの内容も全部絶対忘れない(劇中で前回食べたコースを思い出せないシーンありましたよね)。普段から色んなところ食べ歩いてる人ならかなり考えてしまう作品すぎる。

そして全てのシェフに敬意を。

日本のミシュランの発表のタイミングと
公開が同じなのもブラックユーモアすぎる。モデルはノーマなのかな?
だんぷりん

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