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呪怨 黒い少女のワシのネタバレレビュー・内容・結末

呪怨 黒い少女(2009年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

『呪怨』シリーズを全部観る。
8作目は『白い老女』の同時上映だった『呪怨 黒い少女』を観る。

学校で少女が苦しみだし、倒れるシーンから始まる。
そしてオープニングのバックには、一家3人が殺害された凄惨な現場が映し出される。
冒頭は、なんとも不穏な雰囲気。

本作で主演とされてる加護亜依は、当時20代前半の年齢ながら、なんだかやつれて見えるなぁ。
まぁ色々あった人だし、そういう過去が顔に出てるのか?
それとも、ワシが勝手にそのように見てるだけか?
瀬戸康史は、今と全然違うチャラ男っぽい容姿でオモロい。
まさかこの人が山本美月の旦那になとはねぇ…と、未だにそんな事が頭に浮かんでしまう。

例により、本作でも時系列を並び替えた構成で、呪いの広がりが描かれる。
『呪怨』といえば“家”は必須だが、この作品では呪いと家との関わりが意外と薄め。
しかしながら、呪いによる惨劇が起き始める。

本作の中心となるのが、少女・芙季絵にまつわるエピソード。
一見普通の小学生の少女だが、彼女に関わった人が次々と呪われてしまう。
そして、彼女自身も奇怪な行動を取るようになる。
これら不可解な出来事について、意外な原因が明らかになっていく。

やがて物語はオカルト的な方向へ。
少女の母の妹であり霊能者という役柄の中村ゆりは、ミステリアスな雰囲気が似合っていてイイね♪
除霊シーンは、病室でそんなことやっていいんか?と思ったが、意外と趣のあるシーンになってた。

その後の展開は、冒頭の一家殺害事件に繋がる。
さらに、ここでようやく『白い老女』の舞台となった“家”にも繋がっていく。
そうか、『黒い少女』が呪いの始まりで、『白い老女』がその後の物語という位置づけだったのか。

ひとつの体に執着する白と黒の魂。
終盤の母親の行動により、2つの魂は解き放たれてしまったのか。
黒は街を彷徨っているが、白はどうなったんだろ?

あれ?もしかして…『白い老女』の老女って、白い少女の成れの果て?
『黒い少女』と『白い老女』の間には、少女が老女になるくらいの年月が経過してたんだろうか?
タイトル表記が“老婆”ではなくて、わざわざ“老女”としてるのはそういうことなのか?
そんな考えが頭に浮かんだ。

いやいや、2作の間でそこまでの月日は経ってないし、あの祖母の存在が無意味になっちゃうよな汗
だったら白い芙季絵が祖母に取り憑いて、白い老女になったんだろか?
しかし呪いの元凶は黒い少女だし、家に居着くとしたら黒い方じゃないのか?
ひょっとすると、時が経つうちに白い少女も闇堕ちして、家に棲む呪いとなってしまったんだろうか?
まさか『呪怨2』で何処かへ行った伽椰子が、この家に辿り着いたという超絶展開だったのか⁉

あり得ない考えも含め、色んなことが頭の中を巡ったけど、うまくまとまらないし面倒くさくなってきた。
まだまだ謎を秘めた物語ってことなんだろうか?
それとも、いろいろ描き切れてないのか?
それすらよくわからないから、とりあえず考察しがいのある物語ということにしておこう。

正直『黒い少女』も、伽椰子の居ない穴を埋め切れてない。
それにオカルト色が強めなこともあり、こちらも『呪怨』らしくない感じ。
でも『白い老女』を観て、これまでの『呪怨』とは違う作品だと知った上で観てるので、同系統だが別物と割り切って楽しめた。

カット割りの細かさや場面ごとの凝り方に入念さが伺えて、『白い老女』よりも手間暇かけて作ってるように感じた。
そして目の表現や視線の使い方が上手く、効果的だった。
2作のうちでは、この作品の方が好きだな。

これも思いつきなんだけど…
この10周年記念の2作は、伽椰子や俊雄に固執せず、呪いが連綿と続いていく物語を描いてるよね。
コレってNetflixドラマ『呪怨 呪いの家』にも関連してるのかな?と思った。
でもドラマに、白いのとか黒いのとか出てたっけ?
あれ?もう忘れてるなぁ汗

余談。
『白い老女』『黒い少女』とも元セクシー女優が出演。
みひろ、高樹マリアに加え、チョイ役ながら朝岡実嶺も!
むかし朝岡実嶺大好きでした!
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