biboo

カラーパープルのbibooのネタバレレビュー・内容・結末

カラーパープル(1985年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

紫という色は”忠誠”"揺るぎない理念”などという意味を表す色で、昨年アメリカで初の女性副大統領に就任したカマラハリス氏が紫のスーツを着てたり高貴な色としても扱われているそう。
今作は女性が揺るぎない信念を持って立ち上がる最高の映画であり、観ているこちらも力強く勇気をもらえるし、悪が悪として終わらないのも良いと思った。「悪人にも心はある」。女性差別、男尊女卑、人種差別だけでなく、地方に住む黒人の間にさえ階級差があること。
画面転換もいちいち綺麗に編集してて、スティーブンスピルバーグの才能もまざまざと見せてもらった感じ。今でも色んな映画で取り入れられてる、おんなじような動作をカットバックして見せる手法とかも劇中うまい感じで取り入れられてる。例えば、アフリカの古い習慣である「部族の印」の儀式とセリーが旦那の髭を剃るシーンが重ね合わされるところとか。

ただ一個だけ疑問だったのは、ソフィアの尻に敷かれて困ってるハーポにセリーが「殴れ」と指示したところがよくわからなかった。自分らがされてきた仕打ちと同じようにやったらっていうのもわかるし、ソフィアの虐待されてきた過去を知らせるために敷いたレールだったとしてもよくわからない。

「シェリーのブルース」が素晴らしい曲すぎるし、クライマックスでシャグが教会の聖歌隊と徐々に合唱して「Maybe God Is Tryin' To Tell You Somethin'」を歌うシーンも良すぎる。あぁ本国のミュージカルも見たい。

今作でソフィアという素晴らしい女性を演じたオプラ・ウィンフリーが2023年公開予定の「カラーパープル」に製作総指揮で参加するというニュースも熱い。
biboo

biboo