このレビューはネタバレを含みます
この時代の新作と思えんくらい2000年代初頭の実写映画のムードたっぷりで、庵野さんのブレなさに良い意味でわろてしまった。セリフのくささとかテンポが退屈なので、途中ながら見じゃないときつかった。敵役の豪華俳優陣の怪演が良くてウケた。さすが長澤まさみ。庵野さん、まさみちゃん好きなんだなあ。血飛沫が派手だけどオモチャみたいで楽しくてわろてしまった。
本郷と一文字がいつのまにか双子のような呼吸で戦っていて、それぞれの個性がよくわからんくなった。敵の数を少し減らして主要キャラのパーソナルや自身との葛藤の面をもう少し見たかったかも。メインキャストたちもあっさり死んじゃったし。カーチェイスの車の位置がちょっと雑。なんでそこに飛び出すねんみたいな突っ込みを入れたくなった。あとたまにセリフが聞き取りづらかった。
上記の感想を書いた後、NHKの制作ドキュメンタリーを見た。あんなにアクションにこだわっていた割には、戦いの凄みが伝わりにくくて、というのもやっぱり戦いの素人である役者さんが、人間同士の泥臭い取っ組み合いをしているから、ヒーロー同志の戦いというよりある意味生々しくもたっとしている。それが今まで見たことないものといえばそうだし、呼吸の生々しさは役者さんが自身で戦ってないと出せないものだった。これを追求されると、確かに魅せる戦いをしてきたスタントの人たちは頭抱えるだろうなと。この頑張りがなんだかもたっと伝わりづらいものになっていて少し勿体無いような。撮影のディレクションの問題なのだろうか。。
