クリーム

砂と霧の家のクリームのレビュー・感想・評価

砂と霧の家(2003年製作の映画)
3.9
俗に言う鬱映画。キャストも良くて、凄くイラつきながらも私は、面白かったです。

イスラム革命で祖国イランを追われアメリカに亡命してきたベラーニ元大佐は、華やかな暮らしとは一転し、肉体労働と深夜のアルバイトで何とか家族と生活していた。ある日、破格の値段で競売にかけられている家を見つけ購入し、住み始めるのだが…。



ネタバレ↓



その家は、アル中で督促状等を無視し続けたキャシーが、所得税の長期未払いで、郡により差し押さえられ、競売にかけられたモノだった。
キャシーは、バードン副保安官に法律相談所等を教えて貰い、彼が悪徳警官なのが解ると彼を誘惑。彼は妻子を捨てキャシーの元に。
直ぐ戻ると言われた家だったが、息子の学費や生活費等で困っていたベラーニは改築し、相場価格で売って儲けようとしていた。
キャシーは、ベラーニの家に抗議に行き、足を怪我してしまうのですが、ベラーニの妻ナディは親切で治療してくれた。
すでに恋人になっていた、バードンはキャシーの為にベラーニに移民局に通報する等の難癖をつけ、家の中で暴れた。
ベラーニはバードンの蛮行を警察署に訴え、受理された。
妻と揉めていたバードンは帰って来ず、キャシーはアルコールを煽り、ベラーニの家の前で自殺をしようとした。それをベラーニが止め、家のベッドに運び込んだ。キャシーは風呂場にあった薬を飲み再び自殺を図るが、ナディが気付き、全て吐かせた。そこにバードンが乗り込み、一家を銃で脅し風呂場に閉じ込めた。
家を返還する為、ベラーニと息子とバードンで庁舎に向かう途中、息子がバードンの銃を奪い、それを見た他の警官が息子を撃ち、息子は亡くなった。ベラーニは自宅で妻に薬入りのお茶を飲ませ殺害。自分は圧縮袋を被り自殺。バードンは警察に捕まった。キャシーが家の中の2人の遺体を発見し、警察に連絡。あなたの家か?と聞かれ違うと答えた。

誰も報われない鬱映画。良く出来てますが、フラストレーションは半端ない。
誰も悪くなく見えるけど、そもそもキャシーがアル中で督促状を何ヵ月も無視したのが悪い。バードンが悪徳だと解って誘惑した確信犯。おまえは、一生十字架を背負って生きるか、狂ってしまえ!と思った。ベラーニの妻と息子が可哀想過ぎた。けど、鬱映画好きとしては、楽しかったです。
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