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DISTANCE/ディスタンスのesのレビュー・感想・評価

DISTANCE/ディスタンス(2001年製作の映画)
3.9
表現者に最も必要な能力は距離感だと思う。スポーツ選手や建築家など肉体や物体で表現する表現者には物理的な距離感、作家や音楽家などの表現者は心情的な距離感。そして役者はそのどちらも必要とされる。
役者陣の演技力と演出が相まって、状況に応じて変化する心の距離感やリアルな間が感じられて良かった。

血縁・婚姻で結ばれた家族を捨て真理を共にする家族を求めた人々と、残された人々。是枝監督が描き続ける家族のかたちが今作でも描かれていた。
写真の合成と、ヒナギクと百合の花のくだりで発言の違和感と疑問がじわじわと広がっていく感覚が気持ち悪くて心地良かった。
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